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皆さんは何派?購買前の検索タイミングでわかる4つ行動パターンの特徴

もうすぐクリスマスですね!皆さんは、誰かにプレゼントや自分へのご褒美を買ったりしましたか?
最近は、オンラインでショッピングをする人も多いかと思います。そこで今回は、オンラインショッピングの購買行動に着目し、購買前の検索タイミングという切り口で行動パターンを分類してみようと思います。

商品を購入する検索行動パターン

皆さんは、オンラインショップで買い物する際にどのように情報収集を行うでしょうか?
私は、目についた商品をとりあえずカートに入れ、後からWeb検索などで情報を集め購入することが多いです。
情報収集のタイミングはカートに入れる前後や購入直前商品が届くまで届いた後など考えられるでしょう。また情報収集の方法は検索だけでなく、口コミSNS生成AIに聞くなど多岐に渡ります。これらの組み合わせで、どのような背景で情報収集を行なったか意図を掴むことができるのではないでしょうか。
ここでは、購入を決断するまでを理解する意図で、カートに入れる前後での商品関連キーワードの検索タイミングをもとに4つのパターンに分解し考えていこうと思います。

積極派(基準)
 商品の検討を行い、決断したらカートに入れそのまま購入する
寝かせる派
 過去の検討から一定期間離れ、何らかのタイミングで再検討し購入する
慎重派
 カートに入れる前後でしっかりと検討し購入する
とりあえずキープ派
 めぼしい商品をとりあえずカートに入れ、その後検討し購入する

パターンごとの購買イメージ

パターンごとに見える特徴

今回は、Yahoo!ショッピングで12月の中で購入があった購買データを3年分使用し特徴を抽出しました。

分析の方向性を定めるため、定義したパターンが何に起因するものかを最初に確認しておきましょう。
対象期間中に2回以上購買経験のあるユーザの内 87% は毎回同様のパターンで購入していました。一方で、商品ジャンルごとの特徴や価格帯との相関はほとんど見られませんでした。
このことから、おおよそパターンはユーザの特性であると考えられます。では、どのようなユーザ群かを見ていきます。

人数割合を見ると、基準となるカートに入れてからそのまま購入するユーザが8割ほどとなっており、寝かせる派、とりあえずキープ派、慎重派と続きます。

パターンごとの人数割合

次に示すのが、パターンごとのデモグラ特徴になります。

パターンごとの特徴的なユーザ属性

寝かせる派は男性に、慎重派ととりあえずキープ派は女性に特徴的見られます。慎重派とキープ派の年齢層はおおよそ被っていますが、慎重派は年齢層が若干低めという特徴が見られます。興味関心の特徴は、性年代に紐づいた内容が現れていそうです。

もう少し深掘りするため、パターンごとに同年代と比較したときの特徴的な興味関心を出してみたいと思います。具体的には、慎重派であれば、特徴的な性年代である女性20 ~ 50歳の全体と慎重派を比較した特徴計算を行います。
その結果が下記になります。

同年代の中で特徴的な興味関心

同年代と比べたときに、寝かせる派は子供向けの製品や家族のための関心を持っていそうです。慎重派は自動車やアンティークなど含めブランド志向な様子が比較的見て取れます。キープ派はお酒やアウトドアなど趣味を楽しみつつ、パートナーのプレゼントにも関心を高く持っていそうです。

次に具体的にどのような検索行動を行なっているか見てみましょう。

  • 寝かせる派
    12月の購買をもとにしていることもあり、ふるさと納税がよくみられます。その中でも興味関心特徴から見えていた家具や家電について、ふるさと納税を活用して手に入れようと検討している様子です。またフィッシングに関する検索行動も特徴的に現れており、子育てに勤しみながら釣りにも興じる様子が伺えます。

寝かせる派の特徴的な検索キーワード
  • 慎重派
    Yahoo!ショッピングに関するお得な情報を特徴的に調べています。寝かせる派程ではないにしろ、ふるさと納税や節税といった検索行動もありました。また、ブランドを指定した検索行動も特徴的に現れており、しっかりとこだわりを持ちながら、多方面で賢くお得に過ごしている様子が伺えます。

慎重派の特徴的な検索キーワード
  • とりあえずキープ派
    Yahoo!ショッピングのお得な情報を特徴的に探していることが見て取れます。カートに入れた状態でキープをしておいて、お得なタイミングでしっかりと安く買うと言う様子が伺えます。

とりあえずキープ派の特徴的な検索キーワード

改めて、それぞれの行動パターンの特徴をまとめましょう

  • 初回検討から一定期間を置いて購入を決断する”寝かせる派”は、男性30~55歳に特徴的で家族に関する事柄に興味を持ち、ふるさと納税や釣りなど検索行動が特徴的なユーザ群でした。

  • カートに入れる前後でしっかりと情報を収集し購入検討を行う”慎重派”は、女性20~50歳に特徴的でブランドこだわりを持ちながら、お得な情報を集めているユーザ群でした。

  • 気になる商品をカートに入れておき、後に購入検討を行う”とりあえずキープ派”は、女性35~55歳に特徴的でアウトドアやお酒などを嗜みながら、パートナーへのプレゼントも検討している様子が見えました。お得なタイミングを見極めて購入行動を行うユーザ群でした。

おわりに

今回、購入に至るまでの情報収集タイミングによってユーザを分類してみました。購買が多様化し、行動が読みづらいと言われる昨今ではありますが、パターンを分けてみると特性が現れることが分かりました。

この購買と関連検索を掛け合わせたデータ分析は、今回とは異なるタイミングや情報収集手段の利用を考えると多様なバリエーションが考えられます。データの深掘りとしても、レビュー評価やリピート率、オンラインとオフラインの購買バランス、プレゼントか否かなど様々な角度で見ることもできるでしょう。また、12月のデータではなく、時期を帰るとまた違う示唆があるかもしれません。
さまざまな観点でデータを見ていくことで、パターンごとにどのようなマーケティング戦略を立てていくか、重要な材料にもなり得ると思います。
今後は、購買データを使った分析ニーズの動向に応じて、このような分析にも取り組んでいきたいと思います。

※今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ(パーソナルデータ)については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

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