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データが示す、4月なのにエアコンを動かしたほうがよい理由 

皆さん、そろそろエアコン(クーラー)を動かしていますか?
大半の人は、さすがにまだ早いのでは? と思ったことでしょう。しかし、これは実はとても重要な話なのです。
いったい何が重要なのか。

まず最初にお見せるするのがエアコンの故障に関する検索キーワードの2020年以降の検索数推移ですが、どの年も検索のピークが7月頭~8月という暑さの厳しい時期に来ています。
暑くなるとエアコンを利用する回数が増えるということで、故障に関する検索が増えるのも当然と言えますが、故障の検索が増えるということは修理や買い替えの需要も同じ時期に増えるということです。
 
ちなみに、エアコンはいったいどのようなトラブルが多いのでしょうか? 2023年に「エアコン」を含んだ検索キーワードのうち、トラブル意図だと思われるキーワードを上位10件抜き出してみました。


 結果、このようなランキングとなりました。
水漏れ、冷えない、室外機が動かないなど修理が必要そうなものから、掃除が必要そうなものまで様々なトラブルが検索されています。
  
さて、7月頭から8月にエアコンの修理・取付工事依頼が集中してしまい数週間の対応・設置待ちが発生することで、いったいどのような問題が発生するのでしょうか。それは、熱中症です
消防庁より発表されている熱中症による搬送人員数の推移(集計対象期間:各年5月~9月)を見てみると、その数は年々増加していることがわかります。

総務省 消防庁「熱中症情報」 集計対象期間:各年5月~9月

上記のデータから、熱中症にかかるリスクが年々上昇傾向にあることがわかります。つまり、夏本番の7~8月にエアコンが使えない状態が長期間続くことは、命に係わる重大な問題と言えます。
しかし、もしあなたがここまでの話を聞いて「熱中症のリスクがわかったけれど、つまり夏までにエアコンをチェックすればいいのね」と思ったかもしれませんが、それも最近の日本においては注意が必要です。消防庁の5月の熱中症搬送人員のデータを見てみると、ここ最近は毎年のように5月にも熱中症で搬送される人が発生していることがわかります。

総務省 消防庁「熱中症情報

つまり、年々熱中症のリスクは真夏だけに限ったものではなくなってきている傾向が見て取れます。
 
では、いったいどうすればよいのでしょうか。それを防ぐために推奨されているのが、早めのエアコンの試運転です。経済産業省からもお知らせが出るほど大切なことだとされています。
 
エアコンの試運転を行わないまま夏になり、エアコンを久しぶりに動かしたら壊れていて何週間も待たされた……という事態にならないためにも、早めのエアコン試運転が推奨されているのです。
 
とはいえ、エアコンの試運転が必要なことは理解しつつも気温があがり暑くならないと気づかない方も多いと思います。そこで、他のものを通じて想起のきっかけにできないか考えてみました。
「エアコン 故障」と検索される時期は、食べ物では「そうめん」がよく検索されています。つまり「そうめん」が気になる前には試運転しておいたほうが良さそうです。

そして、試運転をしてほしい時期に検索されるものも調査してみたところ、見つかったのが、今が旬の食材「たけのこ」でした!検索行動は身近なところに現れたモノ・コトを調べるために検索されることが多い傾向にあります。「たけのこ」をスーパー等で見かけるようになったら是非「あ、エアコン試運転しなきゃ!」と思い出してください。
#たけのこ見たら試運転  

出典:DS.INSIGHT【エアコン 故障】【そうめん】【たけのこ】の検索推移(2020/4〜2024/3)
グラフは正規化しています。


 またこのたび、エアコンの試運転を推奨するプレスリリースがシャープ株式会社より発表されました。IoTデータから見るエアコンの試運転調査などが紹介されていたり、本レポートでもご紹介したDS.INSIGHTから検索ビッグデータを活用し、エアコンの試運転を想起してほしい時期に検索されるキーワードについてご紹介しています。
プレスリリース:「夏に向けたエアコン試運転実施率はわずか9%」
(詳細は
こちら
 
 真夏に久しぶりにエアコンを動かして「動かない!」なんてことがあったら大変な目に合うかもしれません。ぜひ、この記事を読んだことをきっかけに試運転してみてはいかがでしょうか? 
 
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※本記事の内容は公開日時点の情報です。

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