メキシコリトリート〜初回セレモニーは…③
"はやく終わって欲しい"
そう思い続けて
うなされ続けて、6時間ほど。
メキシコリトリートでの
初回セレモニーは終わった。
ヨロヨロとした足取りで
夫に支えてもらわないと歩けない
そんな自分が、情けなかった。
気づけばずっとそうだった。
私はこの人無しでは
歩くことすら出来ない。
情けなくて、悔しくて
泣けてきた。
本当はそんな状態ではないのに
マッシュルームの影響力が
効いている時間は、どんどんと
Badな方向へと堕ちてゆく。
部屋にやっとの事で戻り
夫に向かって呟く。
何これ…
こんな事をしにわざわざ来たのか。
私はただ、終わりにしたいと
思い続けてた。
"早く終わって欲しいと思い続けてた"
この時、私はその言葉と
夫との結婚生活を結びつけてしまった。
結びついたが最後、愕然とする。
私はこの結婚生活を
終わらせたかったんだ。
あぁ、終わった。
今までの11年の結婚生活の
色々な事が思い起こされ
それでも自分なりに前向きに
未來を見ながら積み重ねてきた。
大丈夫だと思ってきたのに、
心の底の自分は、もがいていたのか。
悔しさが溢れて、こんな事を
思い知る位なら来なければ良かった。
トイレで泣き崩れた。
私の頭の中がどうなっているのか
大丈夫かと心配する夫と
家族が崩壊したと泣き崩れる私。
どれだけ時間が経っただろう。
こどもたちが起きて此処に来たら
どうしよう。ふと過り、
こんな姿は見せられまい。
とりあえず、立ち上がり、涙を拭く。
こういう時は、相手に話す
が習慣化していたのが幸いした。
頭の中で考えてる事を
ポツポツと夫に話しはじめた。
それに対し、俺はこう思って
やってきた。
出来る限りに対応してきたと
思っていたけどなぁ…
そうか…確かに
過去の出来事と、それに対する
夫の対応が、少しづつ記憶に蘇る。
あぁ、確かに向き合ってくれてたから
大丈夫と思えてこうなったんだっけ…
一度完全に崩壊してしまった
自分の中の家族という形が
またひとつひとつ積み木を重ねる様に
積み重なってゆく。
2時間近く話をして
積み木はまたしっかりとした
土台を積み上げる事ができた。
元々あった物より
頑丈な物に変わった。
大丈夫、と確信した。
この初回セレモニーのテーマは
夫婦関係を深める事だった。
そして一度は、全く理解出来ない
夫との世界観(セレモニー自体が
受け入れられなかったため)から
結局は観てる世界が違う、
そして崩壊へと堕ちていった関係。
そこから2人で向き合い
どうやって積み上げてきたかを
再確認した。
初回のセレモニーは、だから
結果的に大成功となった。
めちゃくちゃ怖かった。
でも、もう過去の小さな事で
私はくよくよ悩む事はない。
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