スプラトゥーン3に学ぶLGBTQ
2022年9月9日。待ちに待ったスプラトゥーン3が発売となった。本当に面白いゲームなので是非プレイして頂きたい。哺乳類が絶滅した後の世界が物語の舞台であり、ポストアポカリプスのようなSF的設定が徹底されており、細部にまで製作者のこだわりを感じるゲームである。
さて、本題はLGBTQである。このゲームでは最初に自分が操作するアバターを設定するのだが、スプラトゥーン2までは男の子と女の子を区別していた。男の子には男の子の髪型、女の子には女の子の髪型しか設定できなかったし、男女で選べる服装も違っていた。もちろん体のラインも区別されていた。その時は特に何も感じなかったが、2022年の今考えると多少の違和感がある。それはスプラトゥーン3が発売されたからだろう。
スプラトゥーン3では男の子と女の子の区別がないのだ。全ての髪型と服装が設定可能で、見た目が女の子っぽい、男の子っぽいに設定できるのだ。これは素晴らしいことだと思う。「そんなの普通じゃん。ほかにも男女分けてないやつあるぞ」という意見もあるだろう。それは当然だし
、LGBTQへの理解が浸透しつつある昨今の世相を反映していると思う。しかしスプラトゥーンは売り上げがかなり大きい、いわゆるビッグコンテンツである。スプラトゥーン1もスプラトゥーン2も成功している。それがここにきてスプラトゥーン3でいきなり今までやってきた男女区別をナシにした。保守的な考えを持ちがちな日本人がビッグコンテンツでこれをやったということが本当に大切だと思う。
はっきり言って、このことを気にしている人はあまりいないだろう。しかしこのようにカルチャーにLGBTQ的スタンスを落とし込むことは重要だと思っている。映画や漫画やゲームなど若い世代が摂取するカルチャーの中にこのようなリベラルな感覚を反映させることが、将来的に多様性に理解を持つ人格を形成するのに役立つだろう。
スプラトゥーン3は本当に素晴らしいゲームだ。