最新HIPHOPレビュー #31 「MIYACHI & THELMA AOYAMA / CRAZY OUTSIDE」
『日刊DiGG』31回目となる今回は、青山テルマのR&Bシンガーとしての魅力を存分に引き出した曲を紹介します。
|MIYACHI & THELMA AOYAMA / CRAZY OUTSIDE( Prod. Matt Cab)|
2021/01/28 公開
「BABY BOY 私はここにいるよ
どこにもいかず待ってるよ」
2008年1月。本格的なR&Bにラッパーをフィチャーした曲が、シングル55万枚、計850万ダウンロードの売り上げを記録し、ロングヒットとなった。それが「青山テルマ feat.SoulJa / そばにいるね」だ。
当時、青山テルマは大学生ということもあり、フレッシュな可愛らしさと本格的な歌の艶っぽさがヒットした理由の一つだろう。
この曲のプロデューサー Matt Cab とは同じ大学に通っており、同じ授業で出会ったという。
その後も青山テルマは音楽活動を続けるも、爆発的ヒットの後に求められるハードルが高くなり、世間的な存在が薄くなっていた。そんな彼女であったが、ブッ飛んだキャラクターが受け再ブレイク。テレビタレントとして脚光を浴びるようになる。
青山テルマが歌手であることを知らない世代もいる中、彼女をシンガーとしてフィーチャーしたのは、RADWIMPSのアルバムにも参加した日系アメリカ人ラッパー MIYACHl 。
英語 & 英語なまりの日本語を混ぜるのが特徴だが、この曲ではいつも以上に日本語を多用している。彼女とやり直したい、いややり直せると確信を持ってラップ。決め所で使われる英語がお洒落さを演出をしている。
相手に身を預けるような青山テルマの歌声もよく、R&Bシンガーとして歌をしっとりと聴かせてくれる。
また「ここにいる方がいい」という箇所が引き立つ演出がされており、”そばにいるね”を彷彿とさせる。当時はあなたからの電話を待ち続けていたのが、自分から電話をかけ「だからここにいて」と意思表示をしてるあたり、青山テルマの変化を感じられて楽しめる。
▼さらに深掘り
プロデューサーMatt Cabが、青山テルマとの出会いや、この曲が生まれた背景、制作の裏側を語った動画。
HIPHOPを広めたい一心で執筆しています。とは言え、たまにこれを続ける意味があるのかと虚無感に襲われます。 このまま頑張れ!と思われた方、コーヒー1杯おごる感じでサポートお願いします。自信をつけさせて下さい。