『週刊DiGG』#2 -最新HIPHOP紹介('20/8/23〜9/3)-
HIPHOPのレビューを毎日ツイッター( https://twitter.com/drumshisho )に投稿しているドラム師匠です。
先週「週刊DiGG」 を創刊したところ、職場のおよそHIPHOPとは縁遠い人が反応してくれました。こんなの初めて。
恐らく、noteという柔らかくて知的なプラットフォームで発表したのが良かったのだと思います。noteさんありがとう!
でも選曲は手加減せず、有名・無名問わずに紹介していきますのでよろしくです。では最新のHIPHOPを7曲どうぞ!
|PUNPEE / Wonder Wall feat. 5lack|
2020/08/31 公開
かつてはPSGという同じクルーで活動し、兄弟でラッパーでありながら、互いの音楽性を追求して別の道を歩むPUNPEEと5lack。
熟成された2人の関係性と、近くて遠くて近い距離感、家族への感謝が優しげなピアノと共に語られる。
普段は抑揚を抑えたフローが特徴の5lackが、兄のスタイルをサンプリングし、抑揚をつけたフローを披露している所にリスペクトを感じる
結婚をして、新しいLIFE STYLEに変わる寂しさを感じるのは筆者の深読みか?
「ふわり疎遠になるかも
終われない日々のうた」
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|S亜TOH / Airway|
020/08/23 公開
「亜種」を自称し、Lingna(ボーカル)、kyazm(Gt. / Manipulator)からなる音楽ユニット・S亜TOH。
シンセをふんだんに取り入れたクリーミーな音像は、新世代のHIPHOP解釈。さらにロックのトレンドを取り入れたフックに、フェスでオーディエンスと合唱する姿を想像してしまう。丸みを帯びた音色が心地いい。
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|MuKuRo / Show me ya LOVE|
2020/09/02 公開
沖縄のクルー604に所属するMuKuRoが、LIVEでお馴染みの曲をついにリリース!
日本人離れした筋肉質な発声が魅力で、さらに、しなやかさと色気がある。その歌声と英語のリリックから、US HIPHOPを聴いている気分になってたら、日本語も入り混じるからハッとさせられる。
ビートメーカー illmore による左右に揺さぶるシンセベースのスケール感と相性がいい。曲のスピード感とは裏腹に、リリックではゆったりとした沖縄タイムも描かれていて、音楽でも、言語でもリリックでも揺さぶられるトリップ感にヤラレる。
駆け出し 駆け足 間違い 抜き足 差し足
なけなしの話しをしよう
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|MIKADO / 5GillA feat. TOFU(prod. Homunculu$)|
2020/08/31 公開
エミネムが超絶早口でまくし立てる #GodzillaChallenge が話題となったが、それとは違うゴジラアプローチ。
ゴジラの叫び声をチョップさせたトラックの上で、和歌山のラッパーMIKADOは、声をギザギザに荒げ、放射熱線のごとくすべて焼き尽くす。同郷のラッパーTOFUと最後まで突っ切るハイテンション。
「暴れまくれゴジラ HEY! ピカれまくれゴジラ HEY!」
はい!モッシュ確定✊
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|Hys plasma / Roll Boy|
020/09/03 公開
ロック、HIPHOPと、属しているようでどこにも属してない。ジャンルに縛られない表現が自由さを感じる Hys plasma (ヒスプラズマ)。「バンドだと"Red hot chili peppers"、HIPHOPだと"post malone"に影響を受けた」というのも頷けるアーティスト。
この曲は、ハードなロック調だった前MVから一変してメロディアス。湾岸線を窓を開けて走っているような爽やかさがある。一筋縄ではいかない節回しが個性的で、心に引っかかる。
1曲ごとに表現を変え、どんな道を切り拓くいてくれるかこれから楽しみ。
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|Col Drymmus / South Coast|
2020/08/28 公開
真正面から挑んだサマーソング
神奈川県川崎を中心に活動する18才の2MCユニット・Col Drymmus。R&Bをふんだんに取り入れたラップ、リリックに夏をちりばめており、抜けの良さを感じるサマーチューン。
暑さを感じるMerry jokeと涼しげなBilii Roseの歌声のコントラストもいい。
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|S.A.D Force / 自殺|
2020/09/01 公開
「自殺」というショッキングなテーマを歌うのは、メロディを大切にする大阪のラッパーS.A.D Force 。
自身も一度は“死”を選択したというだけあって、その経験から出る「グローブの紐」「胸に包丁」などのワードや、心の葛藤はリアル。
でも「死ぬのが怖かったんだ」と告白し、人並み以上に“生きること”を実感する。ちなみにこの曲が収録されたEPのタイトルは「生」。
同じ思いでいる人をなんとかしてあげたいと、苦しみにより添う一曲。
死んだ事ないからさ わからないけれどもさ
でももしかしたらさ 死んだ方がマシかもな
でもな
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さらにHIPHOPを知りたい人へ
YouTubeでも国産HIPHOPを紹介していますので、こちらもチェックして下さい。それではまた来週お会いしましょう。またね。