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フロアからの信頼感を得る(House編)

はい、皆様こんにちはDee-Sです。今回は恐らくDJ諸氏が一番手に入れたいものは何だろうなぁ、なんて考えるとこの「フロアからの信頼感を得る」という事ではないでしょうか。DJの交代時にブースに入った瞬間からフロアの期待感を背負い、最高のプレイを魅せることでフロアのボルテージが最高潮になり、自分の出番が終わったらフロアの皆様から「いやぁー、ヤバかったわー」とか「あんた、相変わらず間違いないわー」とか言われてhugされる経験、皆様もそこそこ有ると思います。

自分はハッキリ言ってお世辞にも大きな会場でDJしている訳でもないですが、自分が主宰しているパーティーにお越しになられているお客様はそこまでダンスミュージックに精通していないライト層から割と大型フェスやクラブにも足を運んでそれなりに遊び慣れしている層、セミプロ、プロのお客様相手にやっているので、それなりのプレイをしないとダイレクトに反応が返ってくるという難しい環境下でやっています。そのなかで「絶対的安心感」を自ら作るにはどうすれば良いのか?を経験則でお話していきます。

DJ中の立ち振る舞いは必要最小限にとどめる

これは恐らくHouse DJだけの独自文化なのかもしれませんが、DJ中のお客様への煽りや大きな動きは敬遠される傾向があります。他のジャンルでは良しとされることがHouseに限っては職人気質の佇まいが良しとされるようです。自分も必要最小限の動きしかしませんし、ビートに合わせて少し身体と首が動く程度で、顔は殆ど仏頂面でフロアを見つめる程度でほぼ変化もなし。それこそターンテーブルもMix中は殆ど触らずに完璧なビートマッチが出来ている事を魅せていくことがHouse DJの職人気質的な「良さ」となっているのではないでしょうか。例外でアイソ捌きで魅せることも重要だとは思いますが、オーバーアクション気味に魅せるのはアイソ捌きくらいのものでしょう。

選曲は忖度よりも展開重視

コレは本当に難しい話かもしれませんが、自分は「コレ使えば盛り上がる」という理由で流れを無視してアンセムを使うことは一切しません。自分のDJを楽しみにしているお客様は、自分が構築する「展開」に期待しているのが大半なので、その展開を崩すような選曲をするとお客様の期待を裏切る結果になるので、あくまで展開重視。この姿勢は崩しません。たとえその流れの中でお客様が引いてしまっても気にすることなく、ピークタイムにキチンと帳尻が合うのでトータルで見ています。お客様が引いてるときにドリンク注文が伸びればお店側も売り上げ増になりますし休憩タイミングと思えば、別に何てことは無い時間なのです。トータルの流れで「良かった」という選曲を毎回行えば、フロアからの信頼感は回を重ねるごとに効いてきます。「あのDJ、毎回間違いないわ」と思わせたらしめたもの。そう思ってくれるお客様がリピーターになれば、基本毎回熱量の高いフロアになり良いパーティーになるじゃないですか。自分はそういったフロア作りに徹しています。

即効性が無いのでとにかくフロアを育てる時間勝負

それこそ柴崎で毎月開催しているパーティー、初めのころは自分の力不足だったり宣伝不足も相まって、集客が苦しい時間が割とありました。それでもめげずに自分の理想を貫き通した結果、今のような環境を手に入れることが出来ました。SNSで告知をしてもその広告で興味を持ってくれるのは本当に僅か。自分が真っ先に取り組んだのは「地元民を自分のDJのファンにする」ことでした。始めたころは、それこそダンスミュージックの事もよくわからない、クラブに行ったことが無い層ばかりだったのですが、自分のDJを聴いてもらう事で先ずはダンスミュージックを知ってもらう。この作業に丸3年は費やしたと思います。ある程度の理解が進み「あいつのDJはヤバい」と認知されれば、次のステップとして展開の妙やストーリー性のあるアンダーグラウンドなプレイをして、そこに付いてこれるか?というプレイを中心にしてより理解を深めていくようにしていきました。その結果、自分のDJを毎月楽しみにしてくれるお客様が増えていき現在に至ります。理想的な良いパーティーを作るには、何だかんだで時間がかかります。自分のような特に有名でもないDJは尚更のこと。継続はチカラです。

DJ中以外の接客も重要ポイント

自分がDJしない時間帯の振る舞いも実は大事なポイントであります。基本的に自分は割と馬鹿な振る舞いをしています。これは別に作りこんでいるわけではなく、まっさらな自分です。常に冗談話しかしていないし、裏表のない素直な自分で他の方と接しています。出来る限り会話をするのに入りやすい空気を作らなければ、人は寄ってきませんし気軽に話しかけてくれません。自分から壁を取っ払って、オープンなスタイルでいることを大事にしています。こういった振る舞いをしていざDJブースに入った途端にキャラが一変して「職人気質」となると、そのギャップに大体の方が「やっぱりあの人、あそこに入った瞬間からスイッチ入るんだな」と勝手に思ってくれます。職人気質というのはDJプレイだけではなく、ビジュアル面からも作る事が可能なのです。言ってみれば勝負はDJブースに入る前から始まっています。

今回の記事、本当に参考になるのか疑問符は残りますが、House DJの良さの基準は「職人気質の振る舞い」によって更にアップするよ!というお話でした。ただしこの立ち振る舞いはTwitch等のストリーミングサービスだと全然伝わらず「地蔵DJ」とか言われる始末なので、自分はストリーミングでのDJを止めていますw リアルの現場でのみ有効なtipsだと思いますので、先ずは自分の現場を見ていただいて本当にそうなのかを確認していただけると、この記事の信憑性も判断出来るかな?なんて思います。

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