「ロキソニン」「セレコックス」「ボルタレン」「カロナール」の違いとは?
今回は痛み止めについて書きたいと思います。
市販薬でもたくさんの商品が発売されていますが、処方箋でも歯科や整形外科だけでなくいろいろなところから処方されてきますね。
ここのカテゴリーについては一般でも浸透していることが多いため簡単にまとめていきます。
まず分類ですが、「ロキソニン」「セレコックス」「ボルタレン」は非ステロイド性抗炎症薬、通称NSAIDsと言われるものですね。
「カロナール」は非ピリン系解熱鎮痛薬となります。
NSAIDsはCOX(シクロオキシゲナーゼ)阻害により抗炎症作用を表します。COXにはCOX-1、COX-2と2つのアイソザイムがありますが「ロキソニン」や「ボルタレン」は両方阻害します。一方「セレコックス」はCOX-2のみを選択的に阻害します。
COXについては調べましょうね。
NSAIDsの中でも「ボルタレン」は最も強い鎮痛効果があるとされていますが、その分消化器系の副作用も起こしやすい傾向があります。
そのため「ボルタレン」には坐剤もあり、内服薬よりも速く効き、消化器系の副作用も少なく1歳からでも使用できるメリットがあります。
「ロキソニン」は速効性に優れた薬とされていて、15分〜60分で効果が出ます。
ボルタレンのTmaxと比べると一目瞭然です。
「セレコックス」の鎮痛効果はロキソニンと同等とされていますが、効き始める時間はボルタレンと同じくらいで効果の持続時間がロキソニンに比べて長いです。さらには消化器系の副作用が圧倒的に少ないです。
「ロキソニン」「ボルタレン」「セレコックス」は妊婦や小児、インフルエンザ時の解熱に対しては制限があります。
そういった時に活躍するのが「カロナール」
NSAIDsのようなCOX阻害ではなく中枢に作用することで痛みや熱に効果を発揮すると考えられています。一般的には効き目は優しいと思われていますが、体重に合わせて小児にも使用できたり、妊娠中の解熱薬としても安全性が保証されています。
しかし使用しすぎると肝機能障害が出てくることがあるので、いくら安全だからと言っても用法用量は必ず守らなければなりませんね。
また、空腹時に服用することはなるべく避けるようにもお伝えしておきたいところですね。
たかが痛み止めですが、処方箋を見て、どんな症状なのか、患者様の生活背景はどうなのかなどを予想しつつ、服薬指導で答え合わせなんてことができれば良いですね。
ネットで調べれば何でも出てくる時代なのでこのような記事の需要はないかと思いますが僕自身頭の中を整理する意味でも残しておきたいと思います。
ではでは