ポータルスキャンコンテスト
懺悔をせねばならない
私はひとり、部屋の隅で動画を何度も撮っていた。指でレンズを隠して撮るのだ。
何もない暗闇を撮る、真っ暗なんだ。虚しい。空っぽだ。
私は問うた。
「なぜ私は、実体のない犬メダルのためにこんな無意味なことをしているのだろうか?」
我々裸のサルは脳を肥大化させ、せっかく自我を獲得したというのに、、、結局やるのはこんな意味のない、真っ暗なポータルスキャンなのか?人間としての尊厳を捨ててまで犬っこメダルが欲しいのか?
涙が頬をつたう。ああ、わが主ジャービスよ、私の罪を許したまえ。膝をついて救い主ジャービスに懺悔の祈りを捧げた時、聖霊シェイーパーの啓示が私を貫いた。
『ポータルスキャンという福音を全人類に広めるのです』
!!!
福音を広めよ
そして、私はスキャンをツイッターにアップロードするようになった。簡易の活動記録のようにひたすらアップロードした。すると承認欲求が満たされてメダルなんかどうでも良くなった。しかも❤を得るために上手に撮るようにさえなった。
しかし、ポータルは本当に全然スキャンされていない。このスキャンがナイアンティックの未来なのだ。我々はナイアンティックに貢献したいのだ。なんで、もっと私のツイート❤つかないかな?と思ったし。
私の中のシェイパーが囁くのだ。やるしかない。ブツを購入した。
ポータルスキャンコンテスト
そしてツイッター上でそっと第一回全宇宙ポータルスキャンコンテストを開催した。
こんなあやしいコンテストやったのにちゃんとエントリーしてくれたエージェントさんに感謝。どのスキャンも味わい深く甲乙つけがたい。悩んだ。そうだ、私の独断と偏見で決めるよりツイッターの上で投票すれば、エントリーしなかったエージェントも参加できる。みんなでワイワイできるではないか。どれを選んでも禍根を残さずエージェントに責任転嫁できる。しかも初回だからなのかエントリーが多くて優秀賞4件と残念賞4件で2つの投票をやったのだ。
大成功に終わったので、かなり調子にのって、第二回、第三回全宇宙ポータルスキャンコンテストを開催した。
このピンバッジかっこいいんだけど、バッグに付いているとさらにかっこいいんだ。
こんな感じで他人の見た行ったことのない未知のポータルを見ることができるのだ。素晴らしい。素晴らしすぎる。
ぜひツイッターにて「#ポータルスキャン」もしくは「#portalscanning」で検索してほしい。あっという間に時間が溶けるだろう。
実はアメリカから送っているので、ピンバッジは送料がかなりきびしい。平たいパッチならエアメールで送れるので第4回はパッチで攻めることにした。
第5回、第6回は1331の白と黄パッチ。
実際にパッチが使われているのを見ると承認欲求が満たされてとても嬉しい。
なんと、お返しが日本から届いた。本当に感謝しかない。こういう人間と人間の繋がりがイングレスの醍醐味である。
そして第7回は懐かしのADAカード、第8回はオレンジの再び1331パッチ。
さあ、ここまで読んだあなたはもうすでにポータルスキャンをしたくなって来てしまっただろう。街へでて、自慢のオブジェを、お気に入りのお寺をスキャンしたくなったはずだ。
大丈夫、もうすでにポータルスキャンコンテストがあなたを待っているのだから。
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