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その数、なんと1日に約5000回。 ドクターズプライムが新たな仕組みで解決する 「救急車のたらい回し」


※こちらの記事は、2021年7月に公開した記事を再掲載したものになります。

救急車たらい回しの現状

突然ですが、あなたは全国で1日に何度の救急車の受け入れ拒否が起きているかご存知ですか? なんとその回数 約5000回。1年では 約170万回 もの受け入れ拒否が発生しています。さらに、救急車を要請してから病院へ搬送されるまでの平均時間は 約40分 で、場合によってはなかなか受け入れ先が決まらず、最大 約50回 受け入れを拒否される患者さんもいらっしゃいます。

図1: 救急車たらい回しの現状

たらい回し発生の背景

なぜこれほど多くの救急車のたらい回しが発生するのでしょうか。

多くの病院では、夜間や休日などの通常の診療時間外(以下、当直帯)に対応する医師(以下、当直医)を非常勤で対応しています(アルバイト医師と呼ばれることもあります)。アルバイト医師は、患者さんの診療だけでなく、救急隊から受け入れ要請があった救急車の受け入れ判断まで任されてます。つまり、アルバイトであっても常勤医と同じ職務内容です。しかし、多くの病院でアルバイト医師を管理する仕組みがありません。

図2:救急車の受け入れを判断しているのはバイト医師

たくさん救急車を受け入れても給与は増えませんし、それどころかより多くの救急車の受け入れ要請が来るようになります。命を救うため全力を尽くしている医師は負担の大きさから疲弊してしまっています。
一方で救急車を断っても給与は変わりませんし、医師不足の病院などでは注意されることもありません。その日限りのアルバイトだと、たとえ断って病院との関係性が悪くなっても普段の勤務には影響を与えません。
実際に弊社代表の田は地方病院にアルバイトで勤務した際に、現場のアルバイト医師がモチベーションの低下から当たり前のように救急車を断る様子を目にしています。

図3: 悪循環により医師も被害者となっている

救急車のたらい回しはメディアで取り上げられることもありますが、多くでベッドや医師の不足が原因だと語られています。医療を受ける側は救急車のたらい回しがこうした構造的な問題によるものだと知らず、情報格差が起きているのです。患者さんが救急車のたらい回しによって命を落としてしまう今の仕組みをなんとかして変えたい。その想いでドクターズプライムはつくられました。

ドクターズプライムが提供する新たな仕組み

ドクターズプライムは、救急車のたらい回し問題を、「救急車を断らない質の高い医師」を病院へ紹介することで解決しています。

どうやって医師の質を担保しているのか

ドクターズプライムでは2つの方法によって医師の質を担保しています。一つは独自の給与システムです。ドクターズプライムから医師を採用した病院は、ベース給与に上乗せして救急車の受け入れ実績に応じたインセンティブを支払っていただいています。この給与システムによって医師は救急車を受け入れるほど給与が増えるようになり、積極的に受け入れるモチベーションが高まります。ある病院では、一日平均N台だった受け入れ台数がM台まで増加しました。 (ドクターズプライムを導入した病院へのインタビューはこちらから)
もう一つはドクターズプライム社長で、救急医の田による勤務内容のチェックです。看護師などからヒアリングした医師の勤務内容や受け入れ実績から医師の質を評価し、一定以上のスキルや経験のある医師だけを紹介しています。

医師や患者だけでなく、病院にもメリット

ドクターズプライムのシステムは医師や患者だけでなく、病院と救急隊にも大きなメリットがあります。
病院はドクターズプライムから「救急車を断らない質の高い医師」を採用することで、より多くの救急車を受け入れ、売り上げを増やすことができます。病院の売り上げは診療報酬制度によって決まっており、提供した医療の質や量に応じて医療保険から支払われます。このため、より多くの救急車を受け入れるほど、病院の売り上げは大きくなります。

図4: 受け入れ救急車が増えると病院の売上も増える

救急隊も、救急車の搬送先がすぐに決まることで搬送時間の短縮を実現できます。 ドクターズプライムは、救急車のたらい回しをなくし、患者・医師・病院・救急隊のそれぞれにメリットのある「四方よし」のサービスなのです。

図5: ドクターズプライムは4方良しのサービス

ドクターズプライムに追い風:救急医療の需要増加と医療の働き方改革

救急車のたらい回しをなくしたいという思いからつくられたドクターズプライムですが、救急医療の需要増加と医療の働き方改革が進むことで、更なるニーズが生まれています。 

高齢化の進行などにより救急搬送数は年々増加しています。平成10年に年間370万件だった救急出動件数は、平成30年には661万件になっています。それによって、病院が受け入れる救急車の台数も必然的に増加しています。また、2016年から診療報酬制度の救急受け入れに対する報酬は増加傾向にあり、救急車の受け入れは経営上必要不可欠になっています。救急車を受け入れてくれる医師は多くの病院で必要とされているのです。

昨今話題になることが多い働き方改革の波は、医療機関へも及んでいます。時間外労働の罰則付き規制をはじめ、労働基準監督署による立ち入り調査も活発化しています。当直帯の勤務を常勤医からアルバイトの医師に置き換えることで、常勤医の労働時間を短縮する病院も多くあり、アルバイト医師も多くの病院で必要とされています。

こうした流れから、今多くの病院が「救急車の受け入れ台数を増やしたい」「当直を任せられるアルバイト医師を採用したい」と考えており、ドクターズプライムが紹介する「救急車を断らない質の高い医師」のニーズが高まっています。

図6: 市況の変化によりニーズが高まっている

まとめ

  • 救急車のたらい回しが多発している

  • その背景にはアルバイトの医師が救急車を受け入れても評価されない、断っても何も言われないという構造的な問題がある

  • ドクターズプライムは医師の受け入れ実績に応じてインセンティブを支払う独自のシステムで「救急車を断らない質の高い医師」を病院に紹介することで、たらい回しをなくしていく

  • ドクターズプライムは患者・医師・病院・救急隊に「四方よし」のシステムである

  • 救急医療の需要増加と働き方改革の流れでドクターズプライムのニーズは拡大している

今回は救急車のたらい回しの現状とドクターズプライムが提供する解決策についてお話ししました。

一緒に働く仲間を募集しています

ドクターズプライムでは「救急車のたらい回しをゼロにする」というビジョンの実現に向けて、病院向けのSaaSプロダクトおよび、医師/病院間の最適なマッチングを提供するマッチングプラットフォームを展開しており、一緒に働く仲間を募集しています。

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