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「全社員の時間20%を投下した組織変革(2022年)」
※こちらの記事は2022年当時の内容を記したものです
2025年1月現在は、組織変革を経て、組織変革を乗り越えたメンバーに加え、30名ほどのメンバーが入社し、Principle(行動指針)を元に組織がアップデートした状態になっています🔥
こんにちは、ドクターズプライム代表の田です!
ドクターズプライムでは、2022年中頃から半年にかけて組織変革を行いました。
その当時、半年間に渡って全社員の時間20%を投下して実施してきた組織変革について、活動の全体像をお伝えできればと思っています!
具体的に何を行ったのか?
取り組みの中でのハードルは何だったのか?
実際の結果や成果はどうだったのか?
など、ドクターズプライムで働くことに興味をもっている方の参考になれば幸いです!
組織変革の背景:なぜ今なのか?
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ドクターズプライムでは、以前から「利益より命」「強さより弱さを見せ合えるチーム」「調和より率直」という3つのバリューを掲げていました。
これらは全社員で策定されたものでしたが、以下の2つの課題が浮上しました。
1. 作成プロセスとしてメンバー全員で作成してしまったこと
メンバー全員の価値観からバリューを作成するためには、その中での一つの指針を打ち出す経営者としての強いリーダーシップが必要だった
むしろそれがないならば、人数を絞って作成するべきだった
2.具体的な行動規範に落としきれなかったこと
多様性があるメンバーが全員で作成した結果、全員が納得する共通項としての抽象化概念の状態まではバリューを作成できたが、それが具体的にどういった行動規範を求めるのかまで落としきれなかった
具体的な行動規範がないまま採用を進めた結果、メンバーの多様化がさらに進み、結果として具体的な行動規範の作成の難易度はさらにあがってしまいました。
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この2つの結果として、「ドクターズプライムのメンバーとして望ましい行動」の解釈にズレが発生してしまいました(行動規範に多義性がある状態)。
その結果、理想の組織カルチャーについての解釈のズレだけでなく、意思決定プロセスや仕事の進め方についても人によって解釈が違う状態が生まれ、一つのことを決めるにも議論に時間がかかる状態になってしまっていました。
例えば、下記のようなことに解釈のズレが生まれていました。
綿密に計画を立ててから実行するのか?(精度を優先するのか)それとも、とりあえず実行してみた結果から学び改善していくのか?(速度を優先するのか)
プロフェッショナルとして決められた役割の中で背中を預け合うのか?それとも、他メンバーの業務にも積極的に越境していくチームワークが求められるのか?
スキルと実績のどちらをより評価するべきか?
熱意・スタンスと経験のどちらがより、事業に大きなインパクトを与えるか?
ミーティングの時間が限られるなかで、どの程度の議論の衝突を求めるのか?
このような論点は、会社のカルチャーによっては、どちらのパターンでも正解になりえる選択肢です。 ですので組織のトップが明確に方向性を示さなければ、組織メンバーもわかりませんし、困ってしまいます。
これらの解釈のズレから、意思決定に時間がかかり、徐々に事業のスピードにも遅れがでるケースも見られるようになりました。
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このように、組織として具体的な行動規範が定められていないことが原因で起こる事業成長の鈍化は、今後組織が拡大するにつれ、より大きな課題になると感じました。
だからこそ、このような違和感を覚えた今このタイミングで、早めの組織変革を決断しました。
組織の多様性を進めるには、あくまで組織に強い軸(具体的な行動規範)があることが大事だと思います。
このことに気づくのが遅くなり、結果として多くのメンバーに負担をかけてしまったことは経営者として反省すべき点だと考えていますが、「今日がDay1」の精神を持って、このタイミングで組織の強い軸を作ることで、長期的にみたら会社を大きく成長させるための最短判断だったと信じています!
行動規範「Principle」による理想像の共有
集まったメンバーの個性 + 会社として大事だと示した方向性(valueなど)の結果、カルチャーが出来上がる、と理解されてる方が多いのではないでしょうか。
私たちもそのように理解していましたが、今回のドクターズプライムでは、「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす」というミッションを実現するための、理想の組織カルチャーはなにか?という形で、理想からおろしました。
ドクターズプライムのミッションは「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす」ことです。
そのために「日本の医師の評価経済圏を作る」という、既存の業界構造を根本から変えるイノベーティブなゲームチェンジャーが私たちです。
そのためには不確実性の中を爆速でチャレンジし続けるイノベーティブなカルチャーが必要だと感じました。
そこで組織の理想像を定めるために、ドクターズプライムは行動規範「Principle(組織が大切にする行動指針、働くための原理原則)」を策定しました。これにより、社員が日々の業務で迷わず意思決定を行えるようにサポートしています。
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Principleを設計するにあたって、ミッション実現のための理想的なカルチャーから落とし込むだけでなく、過去のドクターズプライムの成功体験として挑戦してきたことを振り返りました。そして、トップダウンとボトムアップの双方から、行動指針としてPrincipleに落とし込みをしていきました。
一度設計したら終わりではなく、Principleは日々運用しながら組織全体で大切にしたいことをすりあわせ、アップデートを続けています。
朝会を通じた文化醸成
また、組織改革の一環として、ドクターズプライムでは毎朝の「朝会」を5ヶ月間にわたり実施しました。この朝会では、全社員が集まり、進捗報告や課題共有を行います。目的は、社員間のコミュニケーションを深め、組織文化を醸成することです。
朝会を通じて以下のような効果が得られました
解釈を揃える
社員間の信頼関係の強化
対話の中で出てきた疑問・論点・課題解決を迅速化
朝会の実施上のポイントとして、全員が意見を出しやすい雰囲気づくりや、具体的な行動計画に基づいた議論の促進ができました。
朝会で理解を深め、さらに浸透の弾み車を回せるような取り組みをしています。
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組織変革の成果
ここまで組織変革に至った背景を書いてきましたが、組織変革が大変で事業が止まっていたのでは?と読者のみなさまを心配させてしまうかもしれないので、事業の変化についても補足させてください😅
幸いなことに組織変革の結果、ここ1年間の事業はかなり順調な結果を残すことができています!
主要KPIである売上、会員数ともに大きく成長をみせております。
元祖ドクターズプライムの「断らない医師を救急病院に紹介する」Work事業の売上成長はもちろんのこと、2022年に新規で事業開始した「医師向けオンライン勉強会プラットフォーム」Academia事業では、勉強会の開催数日本最大になり、医師会員数も10ヶ月で2万人(日本の医師数の約7%)を獲得する会社の新しい柱として成長を見せています。
これも組織変革により、組織全体の意思決定のスピード、実行にあたってのチームワークが成長した結果と考えています。
最後に
今回(2022年)の組織変革は、半年間×全社員の時間20%を費やして実行しました。
もちろんこの時間をより事業に費やしたほうが、もっと会社は成長するのではないか、という話もありましたが、今このタイミングで組織を作り直すことで、事業も伸びていくと判断しました。
この半年間(2022年)を振り返ると、今回の組織変革を実施してほんとに良かったと実感しています。 事業への向き合い方、実際の事業成果も目に見えて出ています。
今回組織変革をしていくにあたり、今回の変革を受け入れて一緒に進めてくれたみんなには本当に感謝しています。
みんながカルチャー作りに向き合うほどに、組織とともに事業も成長していくと信じて進めたことが本当に大きかったと思います。
大変なこともありましたが、組織に妥協しないことは大事ですし、その結果良い事業の未来が必ずくると強い心で信じて決断する胆力が大事だと思います。
読者のみなさまが、ドクターズプライムのカルチャー作りに少しでも興味を持っていただければ嬉しく思います!