沖縄人と電車
私は車社会の沖縄(しかも離島)から内地に引っ越してきた。
車通勤から電車通勤に変わったが、車と違って放っておいても目的に着く、これがとつてもなく良いと感じている。
最初のうち電車移動は本当に大っ嫌いだった。
決められた時間で運行されており、道が空いているから早めに目的地に到着するという事は無く、通勤時間はスペースが無いほどぎゅうぎゅうである。
そんな状態の通勤40分間は何もできずただの無駄な時間に感じられていた。
誰でも空いた無駄な時間は嫌だと思う。
まずはポジション取りを考えた。
前提として、ほぼ確実と言えるほど通勤時間に座る事は不可能であり、更に電車の入り口付近は段々とぎゅうぎゅうになり、手も動かせない程。
通勤の際、座るために始発駅に行くことも考えた(数駅戻る)がそれはめんどくさいので最終手段とした。最初の内は出入り口の角を取る事を考えていたが、角は4つしかない。
毎日狙って角は取れない。
ならば苦手意識はあるが物は試しと座席前のつり革を狙ってみた。
天国はあった。
ぎゅうぎゅうではあるが出入口程ではなく、スマホを片手でいじる事は可能である。
※本を開くのは難しい
スマホがいじれるならと「キンドルアンリミテッド」を入れてみた。
好きな本を読むことができる為、これで通勤時間を無駄にする事が無くなったと思っていた。
完璧だと思っていた座席前のつり革(以降つり革と呼ぶ)は7割くらいの確立でしか取れなかったのだ。
どうしようか。
次に私は電車に乗る時間を早める事を考えた。
早起きだ。
9:00出社なら最悪8:10までに出る電車に乗れば良いのだと考えていたが、それを前倒す。
8:00前後に乗っていた電車を7:30前後へ変更する。
しかし7割だった確率が8~9割とつり革に行ける確率は高くなるが10割ではない。
この1割は会社出勤日が23日とすると、2~3日分の40分が無駄になるという事。
耐えきれない…。
自分が決めてぼ~っとするのは良いが、ぼ~っとしたくないのにそんな時間を与えられるのは地獄だ。
ぐぬぬぬ…。
私は、もう30分早起きすることを決意するのだった。
そうして勝ち取った10割のつり革。
10割、10割だ。
スマホで本を読みながら、何に勝利したのかは分からないが、
何かに勝利した満足感と共に今日も通勤をする。
緊急停止だって私を遅刻にすることはできない。
電車が当たり前の人には教える程の情報じゃないかもしれないけど、気づいた私にとっては感動を覚えるほどだったので他の沖縄人にも教えたいと思い書いてみた。
何かに繋がったら良いなと思う。