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続きモノAI漫画創作雑記(2)
続きモノの2話が出来たので公開しました。
公私ともにAIと触れ合うことが当たり前になってきた今日ですが、人間くさいところもあったり、たま~にポンコツだったりする(人間側が上手く誘導できていないケースのが多いですが)、そういったAIの面白さを表現したいな~と思って本作を描いています。
少し前にも話題になりましたが、Emotion Promptというのがありますよね。
最初聞いたときは冗談みたいな話だと思ってたのですが、おシゴトのAI活用ではほぼほぼ定着しつつある感があります。
でもってAI側の気持ちになると、「感情」の意味は知っているけど、それ自体を体験したことが無いのは、はたしてどういう感覚なのかな、と妄想が捗りました。
ちなみに今作で一番全力を注いだ絵はこちらです。
![](https://assets.st-note.com/img/1724820400591-MDNGmKSstd.png?width=1200)
どんなに理詰めでAIの脅威を説明されてもこれ以上の説得力はないわ pic.twitter.com/s2QZxf4tiM
— 翻訳姫(中日翻訳者)♎🏥🍶 (@HonyakuhimeVt) January 17, 2023
そんな感じを軸にお話の内容を考えつつ、平行でいつもどおり制作の課題を同時に消化していきます。
今回のレベリング課題
相変わらず生成AI方向とは関係ない方向性のお題が多めですが、少しだけAI方面にもエッセンスを入れました。
会話中心の進行回を描く
表現手法の鍛錬は無限に継続中といった感じで、相変わらずひとコマひとコマどハマりしながら亀進行の日々です。
でもって今回からブラシやトーンによる表現を今回から使い始めてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724213958820-9PuCOob58h.png?width=1200)
モッタイナイので失敗t2i画像を雑誌で供養🙏
そして今回はヒロインのポンコツナビちゃんのPONなところを強調したい感じにしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1724215570490-xFG0W8h1JE.png?width=1200)
結果的に全体的にアップショットとドタバタ表現を多めに入れる感じに傾向と相成りました。
やっぱり題材としてはこういう対話中心かつ表情が豊富に出せるお話の方がテンプレ構図が多く使用でき、とても作りやすかった印象です。
アーッ表現を描く(ネタ枠)
まったくもってソッチの趣味はないのですが、スーパー銭湯で漫画を読みふけっていたらちょっと描いてみたくなった(着想を得た)のでお仕置き部屋表現にトライ。
![](https://assets.st-note.com/img/1724331439678-KEnwzAliQ0.png)
そして麻雀のくだりのひとコマの元ネタはコチラ。
![](https://assets.st-note.com/img/1723979716672-h60cV4QYdu.jpg?width=1200)
やねうら、マスピやめたってよ
やり始めた人は必ず通るであろうこの品質プロンプトですが、「ようわからんけどとりあえず入れときゃええ感じになるんやろ?」という程度の理解でした。
が、生成回数を重ねるうちに気づいた点として
イラストテイストが強くなりすぎる傾向がある
描き込みが深すぎて逆に修正がつらみ
ということでAnimagineXLを用いたグレスケマンガには必ずしも向いてない側面もあるのでは?ということで、今回から思い切って全面的に外してみました。
具体的には masterpiece, best quality をpositive promptからアウトし、 normal quality なんかもnegative promptからアウトしてみました。
qualityタグは広めに受け入れた方がバリエーションが出ていわゆる「味」が出るような気がするような、しないような。
やってみた感じとしては、(やねうらの制作的には)AI側には構図を出してもらいたい目的が強いため、この判断は結果的によい方向に働いたような気がします。
![ragnarok online, bunny hair band, green field, pink hair, 1girl, solo, head tilt, look at viewer, smile, open eyes, Petals fluttering in the air , open arms, long shot, fantasia, sunset, good hands
Negative prompt: lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, worst quality, low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, blush, logomark
Steps: 30, Sampler: DPM++ 2M Karras, CFG scale: 7, Seed: 1444249407, Size: 1024x1280, Model hash: 1449e5b0b9, Model: animagine-xl-3.0, Version: f0.0.17v1.8.0rc-latest-276-g29be1da7](https://assets.st-note.com/img/1723614994760-801YD1LyA2.png?width=1200)
睫毛が薄く、目が丸みがある方が好きです。
今の環境がよいのか悪いのかの評価自体がまだあまりできておらずでして、とりあえずしのごの言わずもう50Pぐらい描いてから考えようと思っています。
今後レベルが上がったらマージモデルとかやるようになるのか、はたまた自キャラLoRAを学習することになるのか…。
このポンコツナビのお話の次では、女の子に可愛い服を色々着替えさせるお話を妄想しているので、何らか対策をしなくてはいけないなぁ…とは感じているところです。
線画LoRAの導入
手描きスキルも上げて行きたいお気持ちがあるので、これまでは線画部分は基本的に手で起こしてきました。
とはいえ工程全体の2~3割をその時間に充てており、さすがに何でもかんでもやるのは折角生成AIを使ってるのにどうにも非効率だな~…ということで色々改善策を探し、月須和さんの線画LoRAを今回から導入。
これまたやねうらの独断と偏見による好みでLineart04を使ってます。
数値は構図にあわせて微調整も可で、この組み合わせが無限大にある感じが相変わらず楽しいです。
線画起こしは制作の合間期間で色々試行し、もっと線が綺麗なものも普通にありましたが、全体的に見たときにキャラ絵で使うべきものと背景やオブジェクトで使うべきものは必ずしも一致しなさそう、という感想でした。
等々の推考を経て今回キャラ絵は線画LoRAを選択してます。
何はともあれ導入した結果、monochrome プロンプトを使うよりも圧倒的に線画の均整が取れ、もっと早くに導入しておけば良かった。。。となりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1723612292798-Jo576VvVUE.png?width=1200)
元絵の線が荒いので全体的に線の太さに統一感がない
=後から細かい手直しが多くなる傾向
![](https://assets.st-note.com/img/1723613388259-GjGIgGglIR.png?width=1200)
からのLineart04導入後のt2iポン出し絵がこちら。明らかに一発目の仕上がりが良くなりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724215255441-34G8TIuaNm.png?width=1200)
おっぱい(゚∀゚)o彡゜と指と前髪と目のみ手修正。
もし今からでも当方と似たような環境でグレスケマンガをやる方がいらっしゃっいましたら、これは絶対に最初から入れておくと良きと思います。
むしろその筋でいうとこっちのがマスピかもしれまへん。
お食事タイム到来
さてやってまいりました、ごはんタイムです。
マンガを描くとなると避けては通れなさそうだったので気合を入れて取り掛かろうかと思ったのですが、ここは今回思いの外時間はかかりませんでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1724357733476-qMfKAQsiMF.png?width=1200)
なんかカラーだとテカテカしてて若干スイーツっぽく見えますがグレースケールにするので関係ありません。コンテンポラリーなテーマで描きたいオブジェクトがピンポイントな場合は、やっぱり写真i2iが良さそうな感触です。
何かを頬張らせるところとかもあまり詰まらずに行けたのですが、食べ物をpromptすると異常にデカいサイズばかり食べだすのはうちの子だけでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1724357734126-T9dmY6morD.png)
フォカッチャサイズに修正。
お腹空き過ぎかよ。
その他の細かい改良点と次回のお題検討
コマ割り全般
これまで漫然とコマ割りしていましたが、会話テンポやシーンの切り替えを意識してプロットを起こしてみました。
1話目がだいぶゴチャゴチャしていたので、割とどうでもいいコマ以外は枠を大きめに取るように変更。
客観的に見るとやねうらはコマ密度を詰めすぎる傾向があるので、「余白を活かす」が次回へ向けての課題かなと考えています。
創っている最中は目の前の絵に集中しがちなので、少しゆとりを持ちたいお気持ちです。
フキダシを描画内に入れるようにした
さすがにパワポの矩形描画だけだとワンパ感が出てきたため、フキダシは絵に組み込む形にベースを変更しました。ただあまり凝ったフキダシは描けておらずでございまして、多少加飾したり尻尾をつけるようにしたぐらいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1724476351624-ML3sJsdpMk.png?width=1200)
…と、一応やるだけやってはみたのですがこれも初の試みなのでまだ練度が低く、文字入れとのフィッティングがいまひとつです。
やねうらは字が絶望的にヘタクソなので手描きにも倒しきれず…で悩ましい部分のひとつです。やはりここはクリスタ案件でしょうか。
なお、お絵描きツールは課題作の頃から変わらずOpenCanvas使用中です。
そのほか、前回書くのを忘れていましたので改めてとなりますが、手描き以外のフキダシはマンガパーツSTOCKさんのものを使用させていただいております。
繰り返し処理をやめ、全体的に線を太く
今回線画LoRAを入れた関係で、i2iも基本的には1回までしか通さないようにしました。というのも、前回までやっていた「i2iに何度も掛けて徐々に仕上げるというやり方」だと今度は逆に線画が何回もコピー機に掛けられた白黒用紙のような様相になってしまい、品質がデグレードしたためです。
![](https://assets.st-note.com/img/1724235605589-CWsRemf8PC.png?width=1200)
このため、制作は今回からは下記の分岐になりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724309569710-Cr7smzPeAo.png?width=1200)
また、部分修正が必要なケースは
ラフレイヤでおおよそ形を決める
3~5pxぐらいの太さのペンでペン入れレイヤで清書
比較(暗)レイヤーで目や服飾の着色
としました。
構図がポン出し一発で決まってくれれば
ベース絵だけをグレスケ→微修正→3番
と一気に進められますが、これ以外にも謎に髪色が塗られなれてない絵が出たりもするので、そういう場合はいつも通り着色してi2iで整えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1724325439096-qbNgGANDAc.png?width=1200)
ストレスか?
![](https://assets.st-note.com/img/1724325486415-5y11wc4Lej.png?width=1200)
当たり構図でも色が抜けたら塗り塗り
逆にバラつくということは何かそういうフラグがあるのかも?
目の色塗りもかな~り適当にやっているのですが、今回はそこからのアップスケールは全体的にまったくうまく行きませんでした。クオリティタグを外したせいでしょうか?
ので今回から目の着色はほぼ全部手完結としました。
inpaintはグレスケだと手修正と修正時間が大差ないため使用していません。
必要に応じてニコイチでもいいため。
本作は恐らく今回構成のまま最後まで駆け抜ける予定です。
終わった段階でまた雑所感をまとめられればと思っております。
書き込み量を減らした & 肌陰影をカット
先述の通り線の修正がほぼ必要なくなったので、手描き量が前回作と比較して激減しました。
今回から手起こしベースの絵は無しで、どう頑張っても構図が出ない時に限りとしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1724236637249-clIwly1jOC.png?width=1200)
OpenPoseで棒人間を使う手法も以前試してはいるのですが、今作に出てくるキャラのように衣装がシンプルな場合は描いちゃった方が早そうです。
そして前回までは出るがままに陰影表現を適用していたのですが、線画LoRAのお陰で構図と線がクッキリしたため明示的に必要な場合を除き、肌部分の陰影表現はほぼほぼカットし白黒が際立つようにしてみました。
背景構図の悩みがおおむね解消された
制作開始してから難儀していた背景まわりについては、ある程度手応えが得られてきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724314246681-mwXXfLIpdy.png?width=1200)
イラスト練習をした時にたまたま気づけたのですが、背景絵でパースというか構図を狙って出したい際、promptingでの対応が難しいのでi2iでどうにかならないかな~とモヤモヤしていたのですが、やってみると想像以上によい結果が出ました。
今のところ上記のやり方で概ねやりたいことはできている感じです。
テーマにもよりそうですが、こちらの背景出しにはやねうら的には現在Counterfeit v3.0が推しです。※XLは画風が変わった気がする?
背景を出したい際、おおむね以下のパターンがあると思ってます。
建物外観や遠景など、広角で見せられればいい構図
i.e. 大筋何があるか伝わればよく、抽象度が高くてもよい建物内など、ある程度オブジェクトと視点が近い
i.e. パースがある程度定まっている必要がある人物が立っているケース+視点の観点
i.e. プラスで誰がどこにいるか分かるようにする必要がある
1あたりはpromptが適当でも大体それっぽいのが出るのですが、2とか3は具体的にそれを指定するタグがないように思われ、パースを指定したい場合は上述したように適当線画でよいので作ってしまうのが良さそうなか~という所感です。
お絵描きツールで定規を出して線を何本か描くレベルで充分なのでお手軽ですしおすし。
あとはマンガ的表現方法の領域になってきますので、理論を覚えて3話目のラフとかで二点透視とかを組み込んだ上で次回の雑所感に繋げていければな~と思っています。
次回の構想などなど
pixivは横ヨミができることに気づいた(今さらかよ)ので、2Pで一枚絵とかにトライしてみたいです。
あと3話終了予定だったのですが、ストーリーラインまでは終えており完結は今のところ4話目+1話おまけ、の内容になりそうです。というかギャルゲよろしく、マルチエンドを妄想しています。
今回は以上となります。ではでは。
毎度の自分用メモ
t2i枚数:762
i2i枚数:412
…なんか思ってたより少なかったかも?