「dropin」事業に込めた想い〜ワーカホリックな僕の「持続可能な」働き方改革ソリューション〜
どうも初めまして、NTTコミュニケーションズの山本です。「dropin(ドロッピン)」という新規事業開発のプロジェクトリーダーをやっています。
ワーカホリックで「ワークライフ・バランス」より「ワークライフ・インテグレーション」の方がしっくりくる僕ですが、事業開発では働き方改革関連のサービスを作っています。
今回のnote投稿では、そんな僕がdropinに込めた想いを綴っていこうと思います。また後日、そう考えるに至った経緯にも触れようと思っているので、ぜひ楽しみにしていてください!
「起業」ではなく「社内起業」
僕がdropinを個人の起業ではなく自社の新規事業として取り組むのには2つの理由があります。
一つ目の理由。dropinは、働く場所を起点にして、会社と従業員・働く人と人をつなげるための新しいインフラを創っていきたいと考えていて、それは、
「人と世界の可能性をひらくコミュニケーションを創造する。」
という弊社ミッションの実現にも寄与すると考えているからです。(以下は弊社のHPから抜粋しました)
二つ目の理由は、これまで100年をかけて「通信」という安心安全の信頼の上に成り立つインフラを作ってきたNTTだからこそできる、電話・インターネット・モバイルの技術と法人顧客基盤のアセットを活かしながら、人と人・人と社会・WORKとLIFEをつなぎ、働き方をDXする新しい役割を担っていきたいという思いからです。
「今」やらねば!在宅勤務の限界が「シャドーテレワーク」を生む
COVID-19を契機として、出社とテレワークを使い分けるハイブリッドな働き方が増えている一方、特に在宅勤務においては「働く環境の格差」が当たり前になってきているともいえます。
一定規模の企業の従業員の方は、在宅勤務手当などで机や椅子を整備することは出来るかもしれないですが、住居のレイアウトや広さ、小さなお子さんや育児などの状況を変えることはそうそう難しいと思われます。ずっと生活スペースで仕事に集中することに限界を感じる人もいます。
そのため、会社には内緒で隠れて自宅外でテレワークをする「シャドーテレワーク」が増えつつあります。
実際、dropinの利用者のインタビューでも、「会社からは補助や経費扱いにならないが、仕事に集中するために(生産性を上げるために)自腹で自宅以外のワークスペースを利用している」という人が一定数います。
また、これからはオフィス勤務へ戻す動きも増えると思いますが、そうなると以前のように通勤や移動の無駄が発生することになります。
dropinでは、そういった企業や働く人がお互いに安心・信頼して働き方の生産性をあげ、企業の成長・事業変化やライフステージの変化にもフレキシブルに対応できるように、郊外や地方都市などの居住が多い地域にも企業のHUBオフィスを作れる店舗展開を進めているほか、テレワークを導入・推進したい企業へ提案を行っています。
これからやろうとしていること〜リモートワークの効率化と従業員の新たなコミュニケーションや関係性構築の両立〜
リモートワークの効率化と働き方の多様化が進む一方で、HR総研の「社内コミュニケーションに関するアンケート2021」のよると、「社内コミュニケーションに最も課題を感じる関係」として、大企業では「部門間」や「部署内のメンバー同士」、中堅・中小企業では「経営層と社員」が最多という調査結果が報告されています。
そこでdropinではリモートワークを効率化しつつも、社員の繋がりや偶然の出会いを最適な場所で創出できる、職場の”地縁”とも言うべき、第三の職場が新しく定義できないかと、考えています。
近くの地域に住んでいる同僚や、社内の別の部署の人との出会いのきっかけがオフィス以外でも作れたらいいな、そしてそれをリアルな場所だけでなくオンラインやバーチャルな場所とも今後シームレスにつなげていきたいな、と。
COVID-19によって久しく失われた「出会いのセレンディピティ」を、dropinで新たに作っていくのが目標です。
最終的に何を目指しているの?
最後に、ワークから染み出すその先に考えていることを書きたいと思います。
➀WORKから新しいLIFEのあり方を変えていく
これまでずっと、「住んでいる場所」というのは「寝るために帰ってくる場所」で、ワークとライフは分断された状態でした。その分断を前提として、ワークライフバランスという言葉もありました。
でもワークがもっとフレキシブルになり、ライフとちょうど良い感じでミックスされれば、仕事をしながらちょっと私用の用事を効率的にこなしたり、近所で知らなかったおいしい店に行ってランチをしたり、平日の夕方は空いている人気店に行って買い物したりすることが出来るかもしれません。QOLも充実すると思います。
企業も、そういったことが可能になる人事制度やシステムを導入すれば、労働力の確保がしやすくなり、人財力が上がり、持続的な企業経営にもつながるのではないでしょうか。
僕たちは、そのような世界観の中でワークとライフをつなげる領域の事業化も検討していきたいと考えています。
例えば個人単位の新しい社食やオフィスがフレキシブルであることを前提としたMaaS(Mobility as a Service: 移動サービス)などもあるかもしれません。
②ワーケーションへと繋ぐ
日常と非日常を新結合する「ワーケーション」にも取り組んでいます。
僕たちは以前から、軽井沢リゾートテレワーク協会や鎌倉テレワーク・ライフスタイル研究会とも連携し、積極的にワーケーションに取り組んできました。軽井沢では企業向けワーケーション施設のトライアルとして「ハナレ軽井沢」を1年間期間限定で企画運営してきました。
現在は鎌倉市や全国の自治体と職住近接や関係人口の創出を目的としたワーケーション滞在期間中の旅と仕事の体験をどう向上させるか、という課題に取り組んでいます。
今後の挑戦
僕たちの事業dropinは始まったばかりで挑戦したいことが山ほどあります。
フレキシブルオフィス市場はすでに大手が先行し、スタートアップもどんどん出来ています。競合が増えるのは事業としては大変ですが、市場が広がり、人々に認知され、僕たちが目指す「持続可能な働き方」が広がっていくためには良いことだとポジティブにとらえています。
今後の方向性としては、まずはリアル店舗をデジタルの力でDXしながら、法人顧客にフレキシブルなオフィスを活用した新しい働き方をインストールしていく、そのオンラインとオフラインをつなぐデジタルな媒介力となっていきたいです。そしてその先には、本当の意味でのワークライフバランスを創っていきたい、と思っています。
これからも引き続き、一緒にチャレンジ、応援して頂けると嬉しいです!