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どろっぷの『こども誰でも通園制度・試行実施』始まりました
港北区地域子育て支援拠点どろっぷでは横浜市一時預かり事業『ひととき預かり』を開始して3年が経ちました。
これまでにたくさんの
「ちょっと休みたい」
「一人の時間を過ごしたい」
「病院に行きたい」
などの保護者の声を聞かせてもらいました。
ひろばで最大4時間の預かりは保護者1人あたり月に1~2回の利用という状況で決して充分ではありませんが、でも
「やっと今日預けられる!嬉しいです。」
と笑顔を見せてくれることもあり、楽しみにしていたことが伝わり、日々の保護者の頑張りを応援したくなります。
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また、『ひととき預かり』に加えこの8月から『こども誰でも通園制度・試行実施』がスタートしました。『こども誰でも通園制度(以下:誰通)』とは保護者が就労していない家庭でも保育所などに0歳6か月~2歳のこどもを預けられる制度です。令和8年には全国の自治体で実施されますが、今年から試行実施する自治体もあり、横浜市もその一つ、現在14施設で実施しています。横浜市では定期利用の形態となっており、どろっぷでは毎週水曜日の9:30~12:00に実施しています。
そもそもなぜ『誰通』が始まったのでしょうか?
子ども家庭庁のHPによると、在宅で子育てをする世帯のこどもも、こどもの育ちに適した人的・物的・空間的環境の中で、家庭とは異なる経験や地域で家族以外の人と関わる機会が得られること、専門的な理解を持つ人がいる場で同じ年ごろのこどもたちがふれあったり、家庭だけでは得られない様々な経験を通して物や人への興味が広がる…などと書かれており、こどもを中心にした「こどものための制度」であると示されています。
背景には0歳~2歳は家で過ごす家庭もあり、ワンオペで子育てしている保護者もいます。しんどい思いをしている保護者の社会からの孤立防止や育児負担の軽減、保護者支援の必要がありました。
子育ては本来家族だけでなく社会全体、地域で育てていくもの、様々な担い手に頼っていける社会にするための手だての一つといえるでしょう。
実はどろっぷでの『誰通』は実施が決まってからHPや館内チラシで周知すると、たくさんの応募があり関心の高さを感じました。応募の中にはまだどろっぷに来たことがないという方もいました。
定員以上の応募があったため抽選で利用者を決めることになりました。
応募には勇気が必要だったでしょうし、定期的に預けることへの保護者の不安な気持ちもあり、同時にこどもの成長を期待する思いもあったと思います。そのような気持ちを受け止めつつ、どろっぷでの『誰通』はひととき預かりと同様にひろばで実施しているため、1:1の丁寧な保育を行い、毎回保護者との綿密なやり取りで小さな変化や成長を共有しています。
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まだ始まったばかりですが、まずは定期的な預かりにこどもが慣れ、安心して過ごせるよう、少しずつ信頼関係を築いていくこと、スタッフは愛情を持って見守り、こどものやってみたい気持ちに寄り添い、遊びや対話を通してこどもの育ちをサポートしていきたいと思っています。
ひろばの利用家庭やひととき預かり、子育てサポートシステムを使ったひろば預かりのこどもたちとも交流しながら過ごします。保護者のおむかえ後に親子でお昼ご飯を食べ、ゆるやかにひろばで過ごしていく様子もみられます。
これからもこどもたちの変化や成長を一緒に見守っていけることを楽しみにしています。
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港北区地域子育て支援拠点どろっぷ