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親になるあなたへ

~港北区4か月児健診調査の結果をふまえて~

昨年3月のnoteでも報告させていただいた港北区4か月児健診調査。
妊娠期からの「切れ目ない支援」を実現するために、港北区で子育てをしている4か月児がいる家庭に向けて、妊娠中から産後にかけてのサービスの利用について調査したものです。
今年度は新たに2つの項目を追加しました。

1つは、「育児休業取得率、期間について」です。
育休を取得した人(予定含)は 父親 52%母親 82% という結果が出ました。
仕事と育児の両立ができるようにと育児休業法が改正されましたが、「育休」については子育てをスタートしていくにあたり大きなポイントとなっていくように感じます。

父親・母親別育児休業取得状況

先日、どろっぷ利用者の父親が主催する座談会がありました。
テーマの設定はなく、その時に話したいことを自由に話すという会でしたが自然と「育休」についての話になっていきました。
『育休を堂々と取った』
という方がいる一方、
『職場に前例がなく、取得の第1号になった』
という方や、
『取得例がなく、自分は取る勇気がなく取らなかった』
という方など様々でした。
また、個人事業主や零細企業にお勤めの方からは、
『自分が休むと事業が成り立たなくなりとても休める環境ではない』
という話も過去に聞いたことがあります。
今後、取得できる人とできない人と違いがでてくるのでしょうか。
育休取得に関わらず、「みんなで子育て」を意識した取り組みがますます重要になってくると感じました。

2つ目は「出産子育て応援事業」についてです。
「この事業は経済的支援として、ベビー用品の購入や地域の支援サービス等にご利用 いただくことを目的に、アンケートや面談を行い、妊娠届出時及び出産後にそれぞれ5万円の応援金を支給するもので、妊娠期から子育てまでの一貫した伴走型相談支援を実施します」と横浜市が記者発表しています。

アンケート結果は下記の通りとなりました。

子育て応援金の申請と事業の周知状況
出産・子育てするために拡充して欲しいサービス・支援

その他自由記述欄には、
「保育料負担減(0~2歳も)」
「妊娠期間中の健診費用の保険適用化」
などお金にまつわることの意見も目立ちました。
また、
「子どもがいても仕事がしやすい環境づくり」
「小学校低学年まで最低でも時短勤務ができる社会にしてほしい 」
など社会的な子育て環境の向上を求めるような意見もありました。

日本では、妊娠・出産期の健診、産後の母親の健診は医療機関となっており、産休取得ぎりぎりまで仕事を続ける妊婦家庭がほとんどで、これから子育てをしていく身近な場所との接点が持ちづらい現状があります。
そんな中、横浜市では妊娠中から地域に繋がるように子育て世代包括支援センターが制度化され、さらに港北区では地域両親教室の実施や妊娠期プログラムの充実をはかるべく、区内全体で取り組みに励んでいます。

子育て世代包括支援センターは、すべての妊産婦、乳幼児とその養育者が対象です。
性別や月齢、地域など隔たりなく区内一体となって子育て、子育ちしやすい環境整備をしていくためには私達親子を迎え入れる側がより一体となって取り組んでいく必要性を感じます。

両親教室や沐浴体験のためにどろっぷに足を運んでくださった妊婦のご家庭とお話すると、
「出産が心配、夜泣きの事が心配、保育園の事が心配・・・」
とまず不安や心配事を口にする方が多い印象があります。
もちろん、初めての妊娠、出産、子育てについて不安が募るの当然のこと。でもそれ以上に赤ちゃんを迎えることを待ち遠しく思い、希望や期待に胸を膨らませながら妊娠期を過ごしてほしいなと思います。

先日小学校5年生と子育て中の親子がふれあう「ふれあい体験」を実施した際に、小学生から、
「赤ちゃんができてうれしかったことは何ですか?」
という質問が親子に向けらました。
母親からは、
自分より大切な存在ができた」
「辛いことが多い人生だったけど、我が子のためにあと100年は頑張ろうと思った」
「こんなに愛しい存在になるとは思わなかった」
「ただただ、我が子の笑顔に癒される」
中には、
自分の母親もこうして子育てしながら自分を成長させてくれたんだと知った」
と涙ながらにお話してくれた方もいました。
私達スタッフも一緒にお話を聞かせていただき、こみ上げるものがありましたが、これから親になる方達への大事なメッセージだと感じました。

今年度のアンケート結果には他にも、
・9割近い方が居住年数10年未満の方であり、自分の生まれ育った地域ではない所で出産や子育てをしている方がほとんどである
35歳以降の出産、第2子以降の出産が増えている
・就労していない母親の割合は2割に届かず、ほぼ共働きでの子育てである
というような港北区の特徴ともいえる結果が顕著に表れていました。

目まぐるしく子育て施策が打ち出されている昨今ですが、この港北区の特徴も加味しながら「昔は」ではなく「今」を生きる妊娠・子育て家庭が夢と希望を抱き、喜びをかみしめられるように一緒に進んでいきたいと思います。

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港北区地域子育て支援拠点どろっぷ