「ようこそ♪」の気持ちを込めて
港北区では、母子手帳を手にした時に配布される案内のひとつに「両親教室」があります。
両親教室という名称ですが、「単身でもパートナーや親が同席でも、どの選択肢でも大丈夫、『みんなの両親教室』です。」とお伝えしています。
申込は開催のひと月前ですが、数日で満席の傾向が続いています。
2022年度は手話ボランティア同席で参加したご夫婦がいました。
その折は、講師に口元の動きが見えるようにアクリルマスクで対応してもらうなどの工夫を凝らしたり、参加者同士でも席を譲り合う場面もみられ、みんなで両親教室を作り上げている一体感!があり、心が温かくなりました。
2023年度後半からは先輩家庭との交流時間を再開したことで、子育て先輩ママ・パパとの座談による満足度の高さがアンケートにも反映されています。
思春期頃までは港北区で過ごし、一旦地域(地元)とは関わりが途絶えても、妊娠のタイミングで港北区へと戻ってきた方やつながりができた方を、「ようこそ!」の気持ちで地域一体となって応援していくことをすすめていくことも地域子育て支援拠点の役割だと考えています。
両親教室はそのはじめの一歩♪
参加者からの事前の質問から、その人そのひとの不安や心配事を、限られた時間のなかではありますが、気持ちを和らげてもらうためにも、スタッフ・講師で受け入れから見送りまで丁寧な寄り添いをしています。
里帰りせず夫婦二人で子育てのスタートを切る家庭が少なくない港北区で、孤立せず、頼ることが当たり前、と心に刻んでもらうことも大切にしています。
予定日がほぼ同時期の仲間が18組も集うこの機会を逃さず、横のつながりも築いてほしいと思っています。
2020年新型コロナウィルス感染症が蔓延、未曽有の難局に直面しても、切れ目ない支援の手を止めることなく、これまで講師として携わってくれていた助産師・保健師からの後押しや密にやり取りができる関係性があったことで、「オンライン」という新たな手法での両親教室を主催できたことは、どろっぷの大きな強みでもあったと感じています。
これは横浜市で先陣切っての取組でした。
また、どろっぷでは昼間(対面と同時オンライン)だけではなく、夜のオンライン両親教室も開催しています。
よく質問に挙がる対面とオンラインとの違いですが、
・沐浴方法等についての講義
・新生児大の赤ちゃん人形に触れる体験
の2つがオンラインではできないことが異なります。
ただ、オンラインのメリットとしては、
・自宅のリラックスした環境で参加できること
・体調が優れなかったり距離的に足を運べない方でも参加できること
昨年は海外に里帰り中の参加者もいました!
対面の両親教室に、時間になっても来館されなかった申込者にお電話で確認したところ、
「忘れていました。。。」
との返答。
急遽、同時開催のオンラインへの誘導で、無事にオンライン両親教室の方に参加できたという事もあり、オンラインの良さも感じました。
オンライン参加者には後に、子育てひろばやどろっぷの「沐浴体験」をご案内して、足を運んでもらう機会も設けました。
どろっぷでの「沐浴体験」は、当日ひろばに来館している先輩家庭に沐浴方法を教えてもらうことが多く、ご自身のお子さんの沐浴を見せてくれる方もいました。
赤ちゃんを抱っこしたプレママ(妊婦)が、
「あったかい!命の重みを感じます!」
と目を潤ませ、傍らで見守る先輩ママや子どもたちの笑い声、泣き声、おしゃべりなど様々な声が行きかい、
「この子の親はだれ?」
とわからなくなるほど、みんなで子どもを見合うひろばの良さも体感してもらえました。
私たちスタッフは、「ようこそ♪」と今日出会えたこの日に顔を覚えてもらい、「また待っているよ」と見送ります。
また会えた時には「おかえりなさい♪」の気持ちで、この一期一会を大切にしています。