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【ポケポケ】一口デッキ解説④「フーディン」 楽しい! けどぉ~~


はじめに

 一口デッキ解説第4弾。今回は環境中堅~下位の非exデッキ、「フーディン」を解説する。
 フーディンの「サイコキネシス」は、超1無2の計3エネで使用する技。無色エネ比率が高くても動けるため、何かと混色デッキが組まれやすい。今回はそうした性質にも着目しつつ、フーディンの強みと特異性を解説していく。

デッキ概要

 今回は以下のデッキリストを使用する。
 超・悪タイプ混成の「ドガスフーディン」である。フーディンを表に出されるのが重いため「ひみつのコハク」も採用。「キョウ」が優秀でケーシィの「テレポート」もあるため、現環境では珍しいスピーダー不採用の構築になる。
 他にも「ゲッコウガ」と合わせた「ゲコフーディン」、「サーナイト」や「ルージュラ」などの超タイプで固めた「超単フーディン」などが組める。

キョウギミックを信じろ

 このデッキは、相手のエネ数に応じてダメが変動するわざ「サイコキネシス」によるカウンターが主な戦術である。
 サイキネは2エネの相手でも120ダメを出せ、3エネでは150、4エネでは180と十分な火力を出せる。他の2進化ポケモンのような特殊な能力が無い代わりに、カウンターで相手を仕留める性能が非常に高い。
 フーディンを裏で育てつつ「マタドガス」で耐久を削り、アタッカーが出てきたら「キョウ」で逃げ → フーディンでアタッカー処理という動きがベースのカウンターデッキだ。

デッキの性質・強み

 相手視点フーディンの切り返しリスクが常に付きまとうため、相手の最速ムーヴに牽制できる点がフーディンの強みだ。
 反面、0エネの相手に対してあまり火力が出ないため、このデッキの戦法は待ち・カウンターに偏ることが多い。出てきたエースを後出しのフーディンで仕留めるのが理想である。
 相手も適当にアタッカーを切ってはこないため、待ち合いの試合が多い。この状況へ対応するために、比較的始動が軽く持久戦にも強いドガスやゲッコウガと組みがちになる。継続的なダメージ + 裏のフーディンで相手に厳しい立ち回りを迫れるのがデッキ全体の強さだと言える。
 ナツメを強く使えるデッキでもあり、相手がカウンター狙いで裏を育てている際はナツメからのフーディンが刺さる。ドガスの場合「キョウ」と「ナツメ」が同時使用できないため、この強みを伸ばす場合はゲッコウガ型がおすすめ。
 フーディンが超エネ1しか要求しないため、サブの選択肢にはそこそこ融通が利く。ドガスやゲッコウガもタイプ固有のエネをあまり要求しないため、エネ事故がカイリューなどの他の混色よりは圧倒的に少ない(というか、自分が調整している際は致命的エネ事故は一回も踏まなかった)。

フーディン圏内を意識して立ち回る

 フーディンのダメは常に変動するため、今どのカードがフーディンのワンパン圏内か意識する必要がある
 多くのカードはわざの使用に2~4エネを要するため、わざを使った次のターンは大抵フーディンがワンパン可能である。しかし「ミュウツーex」「ライチュウ」「リザードンex」などは、わざの使用でエネを消費するためダメージを減らされやすい。
 これらのカードは天敵であり、フーディンをワンパンできる火力とフーディンに殴られない性質を併せ持つ。表面的なエネ数だけでなく、エネ消費でどこまで火力がずれるか計算するのが重要だ。分からん殺しは狙いすぎず、フーディンの火力はケアされる前提で狙いをつけるのが理想である。

デッキの弱み

 このデッキの弱みは、単純な安定感の無さと、能動的な干渉能力の低さだと言える。
 2進化のフーディンに加えて壁 or サブアタッカーも1~2進化になりがちで、時間を稼ぎやすい非exデッキなことを加味しても再現性が怪しい。今回の参考リストをゲッコウガにしなかったのも、2進化*2基盤がしんどすぎるという現状が大きかった(進化元の耐久ラインがかなり低いのも一因ではある)。盤面成立時の強さはゲッコウガの方が優れているが、なかなか成立までいかない。
 また、フーディンで相手アタッカーにワンピックを狙うのが基本ゆえ、自発的に圧をかける能力が低い。あくまで待ちのスタイルのため、裏で打点を育てつつナツメも相応にケアできるピカなどには苦戦を強いられる。ドガスやゲッコウガが間に合えば十分戦えるものの、フーディンが間に合わないという負けパターンは多い。
 また、比較的通しやすいとはいえ打点が相手依存なのも事実だ。フーディンの切り返しが上手くいっても、0エネの壁で2~3ターン稼がれて後続を処理できず……という負け方がそれなりにある。結局は打点の受け方を相手が選べてしまうため、自分から長期戦にしておいてポイント差要因で負けることが少なくない。

総括

 総じて、楽しいけど勝てないデッキという印象だった。
 フーディンで相手のエースを破壊できた時の爽快感は随一だが、フーディンの殴り返しに相手も殴り返せるという状況が多く詰め切れない。2体目のフーディンが安定して作れるなら詰めやすいが、現行プールではさすがに難しい。どうしても戦術に再現性が伴わないというのが現状だ。
 環境上位にエネ消費わざ持ちが多いのも逆風で、内的要因と外的要因の両方が勝率を下げている。
 進化プールの強化・エネ消費アタッカーの減少などがあれば上位入りもできそうなので、次弾以降への期待はそれなりに高い。

以上

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