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STEP 16. 不具合箇所の知識


こんにちは、ドローンクエストのマサです。

この「ドローン外壁調査 実践マニュアル」では、
ドローン外壁調査を行うための過程を 全21 STEP で投稿していきます!


💡 初めてドローン外壁調査 実践マニュアル を閲覧される方は、こちらの記事を観てから順を追ってSTEPを進んでいただくとより理解しやすいです!☟☟

・ドローン外壁調査とは・外壁調査に必要なもの 
・外壁調査の段取り       
 ~ 事前準備 机上 編 ~       
 ~ 事前準備 現調 編 ~    
 ~ 事前準備 計画書類 編 ~      
 ~ 事前準備 施工書類 編 ~
・外壁調査事前準備まとめ
・外壁調査の撮影方法&注意点 👈いまココ❗
・外壁調査画像解析
・報告書作成

今回は調査撮影後の画像解析する際の知識、不具合箇所の認識についてお話していきます。

前回の「STEP 15. 施工 調査撮影(パイロットの心構え)」はコチラから確認できます☟☟


ドローン外壁調査はお客様へ報告する際に撮影した画像を多用しますが、不具合箇所の認識がなければしっかりとした報告書を作成できませんので、1つずつ見ていきましょう!

┃ 不具合箇所の認識


そもそも不具合箇所ってなんでしょう??
というお話なのですがざっくり言うと、建物が完成してからの外壁の変化を調査して劣化箇所を発見します。

可視光画像で検出する場合は人が肉眼だけでは確認できない箇所もドローンで撮影して細かく画像として、残すことができます。

赤外線画像も一緒に撮影する場合は、赤外線サーモグラフィのメカニズムを使って、肉眼では見えない不具合も確認することができます。

不具合箇所を可視光画像&赤外線画像で検出することができますが、どのようなものがあるのでしょうか?!


┃ 不具合箇所の種類


 ■ 可視光解析の不具合箇所


1. ひび割れ(クラック)

タイル、非タイル部に現れる外壁の割れです。

種類はひび割れの幅(ひび割れの大きさ)によって
ヘアークラック ~ 開口クラックまで定められています。

クラックの幅が大きければ大きいほど、補修の予知ありなのでしっかり報告します。

またクラック幅が大きいと、そのクラックから爆裂やカビの繁殖に繋がるので危険度がアップします。


2. 爆裂

バクレツという言葉からも危険度が高いですよね。

コンクリート内部の鉄筋が内側からコンクリートを押し出す現象で、ひび割れから水分や空気が侵入してアルカリ性を失い、鉄筋が錆びて膨張する現象です。



3. 錆汁

コンクリート中の鋼材が腐食してコンクリート表面に滲み出る現象で、肉眼でも確認できるように外壁に茶色で錆を確認できます。


4. 亀甲割れ

ひび割れ(クラック)が小さな範囲で四方八方に起きている現象です。


5. 剥落・欠損

タイル・非タイル共に破損して剥がれ落ちている現象です。
そのまま放置してしまうと、そこから雨や空気が侵入して雨漏りや水分滞留を起こし、さらに危険な状況になってしまうため早急な補修が必要です。


6. シーリング劣化

建物のひび割れなどを最小限にするため、気密性や防水性を高めるために、建物の継ぎ目を充填することです。

シーリングの素材はたくさんあり、伸縮性で耐震強度を増すために工夫されています。シーリングのひび割れや欠損はシーリングの役目を果たしていないため、早目の補修をオススメします。


7. エフロレッセンス

コンクリート中の可溶成分を含んだ溶液が内部から表面に移動、乾燥に伴って水分が蒸発することでコンクリート表面に濃縮。

空気中の炭酸ガスと統合して、コンクリート表面に沈着する現象です。




 ■ 赤外線解析の不具合箇所


8. 浮き

外壁タイル、非タイル部が日照の温度変化により躯体との間に空気の層ができて、空気が暖められて周囲より高温になる傾向があるため、赤外線サーモグラフィーカメラにより熱分布画像を撮影解析することによって外壁仕上げ部分の浮き発生箇所を推定することができます。


9. 塗膜浮き・塗膜膨れ・塗膜剥がれ

塗膜が外壁から完全に剥離して、 水膨れのように浮いてしまっている状態です。可視光画像でも確認することができますが、赤外線解析によってどれくらい温度が上昇しているか?詳細に確認することができます。


10. 水分滞留

外壁のひび割れや爆裂から雨風が侵入して、水が溜まってしまう現象です。水分滞留が起こっているとカビの繁殖や鉄筋が腐ってしまうため、早急の補修が必要です。

また水分滞留を探す「漏水調査」は水分の入口を発見しない限り、漏水を止める事ができません。

漏水の原因は外壁の不具合から起こる可能性もありますが、屋根からの侵入など防水加工の劣化の可能性もあります。

ドローン調査では外壁の表面を調査できますが、漏水の原因は建物内の雨漏りなどの可能性もあるため、慎重に調査する必要があります。

外壁に漏水の現象が出ている場合は赤外線で検出できます。


いかがでしたか?

外壁調査は建物の把握・勉強も必要です。
建物の概要を把握できないと不具合がどうして起きているのか?!がわからないからです。

ドローンや赤外線の勉強も必要ですが、建物の勉強も怠らずしっかり現象を認識できるようにしましょう!!


次のドローン外壁調査 実践マニュアルはSTEP 17. 【画像解析の進め方】です。


画像解析の進め方

・撮影した画像のフォルダ分け
・報告書へ落とし込むための画像作成

などなど深堀してお話していきますので、楽しみにしていてくだささい!


ドローンの上手な利用により、一般的にもドローンが日常生活に溶け込む未来が近づいています。その中で、ドローン外壁調査も普遍的に認知されるようになることを願っています!



ドローン外壁調査 実践マニュアルも大詰めですので、引き続きよろしくお願い致します!!


⏰ 全 21 STEPを予定しております!

STEP 0. ドローン実践マニュアルに進む前に
STEP 1. ドローン外壁調査とは
STEP 2. ドローン外壁調査に必要なもの
STEP 3. 調査目的と調査範囲の明確化
STEP 4. ドローン飛行判断 環境確認
STEP 5. ドローン飛行判断 立地確認
STEP 6 現場調査でのチェック項目 20選
STEP 7. なぜ重要?!事前準備&一覧
STEP 8. 見積書作成
STEP 9. 調査計画書の作成
STEP 10. 施工スケジュール表の作成
STEP 11. 道路使用許可の取得方法
STEP 12. スムーズに施工するための対策
STEP 13. 各自役割と注意点
STEP 14. 撮影前チェック項目
STEP 15. 施工 調査撮影(パイロットの心構え)
STEP 16. 不具合箇所の知識 
STEP 17. 画像解析の進め方 👈 次はココ❗
STEP 18. 可視画像解析
STEP 19. 赤外線画像解析
STEP 20. 報告書の作成
STEP 21. ドローン外壁調査まとめ

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