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【満員御礼】プラネタリーヘルス鳥取大会2024
3月3日のプラネタリーヘルス・イニシアティブ発足記念シンポジウムを経て8月3日、プラネタリーヘルスイニシアティブ鳥取大会2024を開催しました。
主催は(公財)日本ヘルスケア協会・プラネタリーヘルスイニシアティブ、鳥取県の共催、米子市、境港市、江府町、鳥取県経済同友会西部地区と山陰合同銀行にサポート頂き開催に至りました。
600人のホール、講師を入れて、数えられるだけで604名の満員御礼でした。開催にあたって多大なるご尽力を頂いた皆様、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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3月3日シンポジウムとプラネタリーヘルスの世界と日本の動向は以下をご覧ください。https://note.com/drlisakirimura/n/n8d8fec8ca641
今回の大会テーマは、『プラネタリーヘルスとローカル資本〜ネイチャーポジティブ視点にたった医食農連携と観光の可能性』
環境省、農林水産省、経済産業省、国土交通省が連盟にて発表した「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」を踏まえて、あらゆる経済活動から自然の再生と共生を目指すことが求められており、その先に実現するのが、私たちが生きることで人と地球の健康とウェルビーイングを実現する「プラネタリーヘルス」です。
山陰ローカルに眠る自然資本や文化資本、精神資本など新たな資本を見出しながら、医、農、土壌、米、観光の分野からゲストスピーカーをお迎えし、軽々と領域を越境し合いながらディスカッションしました。
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今回の開催地である鳥取県米子市淀江は、古墳だらけのエリア。
大陸からの渡来の民が、対馬海流で隠岐島に運ばれ、隠岐島から遥か向こうに薄ぼんやりとみえるお山(これが大山さん)を目掛けて、日本列島にたどり着く、最初の入植地とされています。
遺伝子研究でも、縄文+弥生+古墳人の遺伝子が積層するミラクルハイブリッドな民族であることがわかった現代日本人の、ルーツとも言えるのが、この淀江なのです。
プラネタリーヘルスは、横文字ですが、人と自然が共存共栄する文明が、古代この地にあったならば、そして日本人が持っている視座がこの人と地球の病理が顕在化した世界を変えていくマスターキーになるならば、かつて大陸からの玄関口であったこの地から再び日本を世界に開いていくのは、この土地の必然なのではないかと考えています。
ジャレド・ダイヤモンドの「文明崩壊」にもあるように、かつての文明は、人の行う農業や鉄生産などのための森林破壊によって土壌を劣化、流出させ、砂漠化させてきた歴史があります。
世界の土壌の状態をみると、過去から現在、文明が栄えた場所は、ほぼ土壌が劣化しているにも関わらず、日本の本州はなぜか土壌が安定しています。
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ヒッタイトから始まり、大陸を縦横無尽に跋扈する遊牧騎馬民族を栄えさせた鉄器の知恵。
彼らが日本に渡来し、日本列島の気候風土のポテンシャルによって、安定的な木材の調達と植林による山の維持とたたら製鉄による良質な鉄生産の両立、そして南方からの稲作文明との融合によって、人が自然に手を加えながらも豊かな生態系を維持し循環させていく自然共生社会を、船通山を中心とした日野川、斐伊川という2つの火の川の流域に成立させていたと考えられています。
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この知恵が途絶えることなく、今も、島根県奥出雲町には、たたら製鉄を核に循環する農林畜産業が継承されているのです。
SDGsとかネイチャーポジティブとかプラネタリーヘルスとか、横文字で言われなくても、元々やってますよ、私たち。と堂々と胸を張って言えてしまう迫力があり、奥出雲町を訪ねると、確かに、今の暮らし、営み、人に脈々と受け継がれていることがはっきりと分かります。
たたら製鉄と共に歩んできた、蔵付き酵母で醸す井上醤油のご主人が「醤油は風土」「この醤油は風土が奏でるハーモニー」と、サラリと仰る、そんな土地です。
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パネルディスカッションでは、米と和食の研究者であるふじのくに地球環境史ミュージアム館長の佐藤洋一郎先生をファシリテーターに、腸内フローラの専門家であり、我々のビッグボス田中善先生、地域に密着したサッカーを通して地域活性化を牽引する米子の魂を語らせたらこの人しかいないSC鳥取・ガイナーレ鳥取の塚野真樹社長、観光庁で高付加価値インバウンド向け観光地づくりを推進され、山陰についても奥深い洞察から観光を再定義されている星明彦さん、微生物の多様性から土壌・農地の豊かさを評価する第一人者である横山和成先生にご登壇頂き、、金融資本主義では計ることができない、日本のローカルの自然や文化、人の心が資本となる新たな社会と未来の可能性について、それぞれのお立場から共有頂きました。
そして、最後は、「変態万歳」三唱!!!
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ゲスト、来賓のご歴々も、みんなで、「変態万歳!」
3月3日に引き続き、これをやらなければ締められないのです。
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満員御礼、誠にありがとうございました。
この土地ならではの「プラネタリーヘルス」とは何かを捉え、分野を越境したアクションにつなげていくためのキックオフ。今、この時代だからこそ、山陰の価値を再発掘し、世界最先端のプラネタリーヘルス実装エリアとして世界に発信していきたいと思います。
懇親会は、酒蔵を改装したパテオが素敵すぎる大正蔵を提供いただき、プラネタリーヘルス・ツーリズムを提供しているBisui Daisenプロデュースで開催。
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プラネタリーヘルスの継承者、出雲流域積層絵圖を制作した、mimori* も元気いっぱいにプレゼン!
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スペシャルな淀江版プラネタリーヘルス料理は、プラネタリーヘルス・ツーリズムで提供している半径3km以内のご飯をうみねこのむっちゃんプロデュースで提供いただきました。
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淀江のビッグマザー・真名井ばあちゃんのせせらぎレストランからは、愛情たっぷりのばあちゃん特製のお蕎麦やお惣菜を
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スペシャルなケバブ職人もいました
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暑過ぎる(熱過ぎる)夜のエネルギーをアクションにつなげるぞ!
ということで、大会の最後に読んだアクション宣言を共有します。
イベントに終わらせず、確実に現実をつくっていきます。
現在、全国の奥山と流域エリアからお声かけいただいています。
そして、次は、富士山!開きます!
<山陰プラネタリーヘルス・アクション宣言>
私たちは、神代からの歴史をもつこの山陰の地から、
世界に失われた日本的視座と精神性に誇りを持ち、先人の知恵を未来に生かしながら、人と自然が響き合う新たな文明をこの地に築き上げていきます。
流域を一つの生命圏と捉え、分野を超え、立場を超え、世代を超え、歴史文化、気候風土に踏まえた、山陰ならではのプラネタリーヘルスを一丸となって実装していきます。
自利利他の精神で、地球道徳心を高めた人たちによって、
・大山さん、中国山地、各山々の森林の寛容力を再生し、
・生物が豊かな2次自然としての里山を再生し、
・弓ヶ浜の耕作放棄地を微生物多様性が豊かな生み出す土壌に再生し、
・宍道湖の再生から、つづく、中海を泳げて七珍が食べられる中海に再生し、
・森と里の再生により、豊かな日本海の恵みがいつまでも私たちとともにあるように、
人が当たり前に生きることにより、豊かな山陰の自然が再生し続ける社会システムの基盤を10年で構築します。
全国の霊山・流域エリアをネットワークし、その叡智を共有しながら、都市との循環をはかり、日本のローカルが誇る自然、精神、文化を新たな価値とするネイチャーポジティブな経済圏を実現します。
私たちは、今、大陸にゲートを開き、世界中の人たちと共に、
この地の歴史文化気候風土の上に積層する、新たな国引き神話を紡いでいきます。
2024年8月3日
公財)日本ヘルスケア協会 プラネタリーヘルス・イニシアティブ
代表理事 桐村里紗