映画「ミッドナイトスワン」

草彅剛の演技に圧巻。

期待してただけにあまりかなーって感じ。
LGBTを扱ってる映画だと「彼らが本気で編むときは、」の方が面白かった。それと比べると、微妙。

ラストは「ピンポン」でペコが海外挑戦してる時と同じ感動というか。あぁ、日本の枠に収まらなかったんだなという凄さ。だから、初めから一果に非凡な才能があったんだなという説得力。

強く生きる覚悟。
それは別に誰もが持たなくてもいいのに、凪沙と一果のような人間は必ず持ち合わせないといけない。

一果と対比になってるりんちゃんが可哀想。
金持ち家族に生まれた地獄。
親からの愛情が乏しい一果とりんちゃんが仲良くなるのは必然だと思ったし、りんちゃんのラストも分かる。
親の期待、親に搾取。
似てないようで似てる。似てるようで似てない。
最後は運みたいなものだけど、りんちゃんに良き理解者がいれば良かったのになと思う。
お金に困ってないりんちゃんがグレーな撮影会でお金を稼ぐ。承認欲求だったり、自己肯定感だったり、混沌とした感情が自分をお姫様にしてくれる場所に呼び寄せたのだろうか。

りんちゃんが煙草吸って、一果とキスするシーン最高。

女性として生きていける街・新宿。
自由に生きていけない街・広島。

都会は自由に生きていても拒絶しないイメージがあるが、田舎は密な為息苦しい。近いからこその拒絶感がある。

女性として生きてる凪沙に影響を受けた一果。
バレエに愚直に取り組む一果に影響を受けた渚沙。

一果を受けいれることによって母性が出てきた渚沙。その母性が一果の母親にはあったのか。LGBTとか育児放棄とか扱うと、親の存在に絶対ぶち当たる。そっちに行けばいいのにと思うけど、親の子供だしなーとか、単純ではないよなと思う。


映画館で観ていたら、もっと感動しただろうなと思う。

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