映画「LOVE LIFE」

タイトルの出し方が絶妙というか見たことない。
あぁ、ここで終わっちゃうのかー、もっと先が見たいなと思ったけど、最後のカットが良くて納得。

「寝ても覚めても」とか「最初の晩餐」みたいなしんどさ。この愛を選んでしまったから、捨てなければいけない愛みたいな。幸福への障がいが見てて辛い。

木村文乃の傲慢さ、永山絢斗の傲慢さ。善良だけど傲慢で、夫婦の形とは、みたいな。永山絢斗が本当に木村文乃が好きなんだろうなって伝わるけど、木村文乃は本当はどうなんだろうか。

永山絢斗が本音を語るシーンの背後で、木村文乃の元夫と猫が深刻な感じじゃないのが、伝わらないもどかしさというか、怒るにも怒れないのが悲しい。

田口トモロヲがあぁそれ言っちゃうかはなんかまだ許せたけど、神野三鈴があぁそれは絶対ダメでしょってことを言ってて、でも悪いけど仕方ないというか。余裕がある時に取れる行動と、余裕がない時に取ってしまう行動はあるよなーと。完璧な人間なんていないし、完璧に相手を理解してる人間などいないし、欲しい言葉を完璧にくれる人間もいない。当たり前なんだけど、見てて嫌な気持ちになった。

しかし、木村文乃の元夫はラッキーマンすぎないか。永山絢斗が結局は山崎紘菜にまだ恋心があるんだろうなと思ってたけど、そこは区切りをつけてたし、「寝ても覚めても」の東出くんみたいで可哀想だった。

そして、山崎紘菜がめちゃくちゃ可愛い。可愛いというか美しい。えー、こんな美女と別れるなんて勿体無いっすわ。

映画的な美しさというか、脚本も撮り方もめちゃくちゃ凄い。深田晃司監督恐るべし。