高齢者の教習について

「高齢者講習」は、満70歳以上の方が運転免許を更新する際に受講する講習です。 加齢による運動能力や判断能力の低下は避けられませんが、自身の能力を正しく理解することで、安全なカーライフにつながります。 こちらの記事では、高齢者講習の概要から講習内容までわかりやすく解説。さらに、75歳以上になると必要になる「認知機能検査」「運転技能検査」の内容についても詳しくお届けします。

高齢者講習の概要と受講内容

満70歳から74歳までのドライバーは、高齢者講習を受講しないと運転免許の更新ができません。さらに75歳以上になると、高齢者講習の前に「認知機能検査」や「運転技能検査」を受検する必要があります(運転技能検査は一定の違反歴がある方のみ)。 講習は、指定の自動車教習所もしくは運転免許試験場で受けることができます。受講可能な場所は地域によって異なりますので、通知はがき等で確認してください。

高齢者講習を受けられる期間

高齢者講習の受講期間は、免許更新期間満了日(誕生日の1カ月後)の6カ月前から更新期間満了日までの間となります。つまり、誕生日を起点に考える場合は、誕生日の5カ月前から受講できるということです。 ただし、免許の更新期間は通常通り誕生日の1カ月前から1カ月後までなので、免許更新時には、受講時に交付される「高齢者講習証明書」が必要になります。

高齢者講習の内容

高齢者講習の内容は、所持している免許によって異なります。 普通自動車免許を更新する場合は、座学講義と運転適性検査、実車の3つを受講します。講習の所要時間は、全部で2時間程度です。

■座学講義(30分)

DVDなどを視聴し、交通ルールや安全運転の知識、運転者の心構えを再確認します。

■運転適性検査(30分)

静止視力、動体視力、夜間視力、視野の検査を行います。

■運転適性検査(60分)

教習所のコースを実際に運転し、一時停止や信号通過、S字カーブといった課題に取り組みます。運転の状況に合わせて、指導員からアドバイスを受けます。

高齢者講習が不合格になったらどうなる?

「免許を更新できなかったら…」と不安になる方もいるかもしれませんが、高齢者講習に合否の判定はありません。 受講後には、「高齢者講習終了証明書」または「運転免許取得者等教育(高齢者講習同等)終了証明書」がすべての受講者に交付されます。この終了証明書は免許更新の際に必要になりますので、大切に保管しておきましょう。

75歳以上のドライバーは、高齢者講習の受講前に認知機能検査を受検します。

検査の所要時間は約30分で、手数料は1,050円です。高齢者講習同様、指定の自動車教習所もしくは運転免許試験場で受けることができます。

認知機能検査は、一人ひとりに適切な高齢者講習を行うことを目的としています。そのため、認知機能検査の結果に応じて、高齢者講習の内容や時間、手数料が変わってきます。 認知機能検査では、判断力・記憶力の状態を確認するため、2種類の簡易な検査を行います。検査の内容は次の通りです。

運転技能検査について

運転技能検査は、令和2年改正道路交通法によって新しく導入された制度です。

75歳以上で、一定の違反歴があるドライバーは、運転技能検査に合格しなければ、運転免許証を更新することができません。

受検の対象となるのは、過去3年間に次の違反に該当した方です。

  • 信号無視

  • 通行区分違反

  • 通行帯違反等

  • 速度超過

  • 横断等禁止違反

  • 踏切不停止等・遮断踏切立入り

  • 交差点右左折方法違反等

  • 交差点安全進行義務違反等

  • 横断歩行者等妨害等

  • 安全運転義務違反

  • 携帯電話使用等

運転技能検査の内容及び合否基準

運転技能検査では、実際に教習所のコースを普通自動車で運転して、一時停止や右左折、段差乗り上げなどの課題を行います。 採点は、運転行為の危険性に応じて100点満点からの減点方式で行います。第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上で合格となります。

不合格になったらどうなる?

一度不合格になっても、免許更新期限の6カ月前から失効するまでの期間であれば、何度でも受検することが可能です(検査手数料は都度かかります)。 ただし、不合格のまま期限を迎えれば、そこで免許失効となってしまいます。

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※情報引用元 I.S.免許センター 免許の匠
「免許の匠」が取り扱う教習所一覧。
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