小説の初めと終わり決めるったーから妄想

お題→「きっと仕方の無いことなのだ。」から始まり、「本当に嬉しい時、言葉よりも涙が出るとだと知った。」で終わる



きっと仕方の無いことなのだ。

駅のプラットフォームでそっと、ため息をつく。

目の前に入ってくる鈍い銀色の箱は、私の心を見透かすように濡れていた。

後ろで鳴りはじめる雷。

あぁもう少しだけ、遅く生まれていれば。

まだ君とこの街で、笑っていられたのに。



「先輩」

『じゃ、また帰ってきたらよろしくね』

「…です」

『え?』

「好きです。僕が会いに行きます」




好きです

たった4文字の、重くて軽い言葉。

私には言ってくれないと思っていた。

顔を赤く染めた彼がみるみる滲んでゆく。

本当に嬉しい時、言葉よりも涙が出るのだと知った。




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