【XR創作大賞応募用】未来のニュース

次のニュースです。

いわゆるXRネイティブ世代とそうでない世代とのXRデバイド問題について、
こうした流れを是正するための新たな方策として、政府与党主導の「拡張空間技術に関する有識者会議」が開催されました。

有識者会議では最初の議題として、いわゆるXRネイティブ世代と、それ以外の世代=俗に言うオールドタイプ世代=では、XR空間における操作能力に大きな違いが出ていることを指摘し、

「調査によると、XRネイティブ世代は義務教育課程までに仮想空間に慣れ親しむことで仮想身体の操作や思念集中型入力装置への対応を、実世界での操作と同様に行うことが可能となっている。 
 内外の研究論文においても、脳血流量や神経反射速度のデータなどから、利用者の慣れや習熟度とは異なる、仮想空間へ適した神経回路のバイパスが成長期において形成されていると強く示唆される傾向が確認できる。
 いわば5本目6本目の腕をネイティブに知覚し操作できる世代とそうでない世代との世代間格差は、個人としての努力をもって埋め合わせ難いレベルにまで来ている」

として、こうした格差の解消に向けての枠組みの確認について合意しました。XRデバイドについては欧米諸国においても同様の議論が進展しており、国内でもそれに追従する形となります。

有識者の一人であり、全盲の写実画家として世界的にも有名な、風音翔布(ふおと しょふ)さんは有識者会議後に……

XR有識者 画家 風音翔布さん(42)
「……えぇ、はい。僕たちが世界を映像として認識できているのは、やはりXR技術のおかげなんですね。
 僕たちの世代で、目が見えなくてもVR世界では映像が見えて、それで絵描きができるっていうのは、やっぱりそう(脳の神経が)育ったからかなと。
 逆に実世界でもね、ARとして映像を投影できるようになれば、次の世代はもっと鮮明に見えてくるんじゃないかなと。
 そういうことを、僕からはお話させて頂きました」

……こう述べ、有識者会議による成果への期待を表明しました。

次回の有識者会議は来月9日に行われ、今回の会議の模様は定例の有識者会議と同様に内容の確認が終わり次第、三次元再構成映像として政府のVRアーカイブから一般公開されるとのことです。

続いて、今日の天気……

注記

これは第一回XR創作大賞へ賛同し、作品応募するために書かれたモノです。
もちろん内容はフィクションです。2021年時点では。


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