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NiziU マヤのヴィーナス 2
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2 上半身内S字状曲線
マヤさんは小学生の頃からダンスに取り組んでいたようです。中学生の頃には、ダンスと歌に加えて、顔と眼の表情を重視するTriple Expressionsに挑戦しているようでした。これは教えられる先生は存在しません。ですから自分自身で提案、実行、解決してゆかなければ出来ない訳です。
顔や眼の表情は肉眼で捉えるには不十分で、カメラや光学機器を介して成り立つ表現です。ダンスとは動きそのものですから、頭が横に寝たり、顔がカメラから外れることは始終です。
Triple Expressionsの成立のため、そして被写体として良い映像を届けたいと強く決めていたのでしょう。首と上胸部を捻じり起こして、顔の位置取りに努めました。そうすると、上半身の内だけで、S字状曲線が発生し、顔も同時にカメラに収められる体勢が分かってきたようです。
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上半身内S字状曲線という新しいS字曲線の美しさにも気付き、その習得と研鑽が進む方向だと思ったのではないでしょうか。
当時のダンスビデオが残っています。ダンス中に顔の表情を色々と工夫している姿がみられます。その中に上半身内S字状曲線のポーズの場面が確認
されます。
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中学3年生の1月、15歳ですね、その頃所属していたTiny Tonyのオリジナル曲で20数回、同学年3月にPlaying with Fireのカバーで30回程、24hoursのカバーで7回程上半身内S字曲線のポーズが演じられています。可愛く美しいポーズです。ダイナミックなベクトルを感じさせることもあります。演技全体をみても大きく速く、優雅に細かくキレもよく、オリジナルを凌駕すると思われるシーンも少なくありません。確かに上半身内S字曲線は見栄えとしても効いているようです。
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