膝前十字靭帯損傷とは?
皆さん、こんにちは。Dr.ひざくんです。
秋が来たと思ったら急に寒くなりましたね。気温の急激な変化はどうしても体調を崩してしまいがちなので、気をつけてくださいね。
本日はスポーツ外傷で重大なケガの一つである、前十字靭帯損傷についてお話したいと思います。なるべく分かりやすいように説明していますので、良ければ最後までお付き合いくださいね。
前十字靭帯(ACL)は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)を、膝関節の中で結ぶ強固な靭帯であり、膝の前後の安定性に大変重要な役割を持ちます。
日常生活では普段意識することはありませんが、スポーツ活動中のダッシュ後の急ストップ動作で、前十字靭帯は車でいうシートベルトのような働きをします。
この前十字靭帯が切れると、すねの骨(脛骨)が太ももの骨(大腿骨)に対して前にずれることになり、患者さんは「膝がズレる」「膝がぐらついて怖い」などの違和感が出るようになります。
切れた瞬間はたいていの場合、ブチっと切れる音が鳴る、バキッと音がしてプレー続行が出来なくなります。 また、膝の中で出血するので、膝がものすごく腫れます。膝の腫れ自体は数日で治まり、普通に歩けるように戻ります。しかし、スポーツを再開しようとすると、再び膝がズレる違和感を感じることになります。シートベルトをしないまま運転し、急ブレーキをかけるとどうなりますか?そうです、体が前に出て危ないですし、大事故に繋がりますよね。そのような状態でプレーを続けると、次第に膝の中のある構造物に被害が及ぶことになります。
次回の記事では前十字靭帯が切れたままプレーすると何が起こるかについて説明したいと思います。
それではまた。