【福井永平寺ブルーサンダー】落田駿兵選手 〜DFシステムに対するピヴォットの考え方を徹底解説〜
福井永平寺ブルーサンダーの主力ピヴォット(PV、ポスト) 落田駿兵選手の第4弾です。
今回は、日本の最高峰の舞台で活躍される落田選手に、相手のDFシステムに合わせたピヴォットの考え方を解説いただきました。
ハンドボールを初めて間もない選手や、ピヴォットに選ばれたけど何をしていいか分からない、など悩んでいる選手が
現状を打開して試合で活躍するための内容となっております。
「ピヴォットでどう動いていいか分からない」
「こうしろ、ああしろと言われるけど何が正解なの?」
こんな悩みに対して、JHL選手からDFシステムに対しての考え方を提案いただいております。各DFシステムの特徴も踏まえた上での解説となっていますので、ピヴォット以外のポジションの方も必見です!
はじめに
まず大前提に、ピヴォットは
「いかに相手ディフェンスの意識を引っ張るか」が重要だと考えています。
当然ですが、オフェンスと違いディフェンスはゴールに背を向け、横目で味方を確認しながらオフェンスとの駆け引きをするので、その瞬間の情報の処理能力が求められます。
その中で、
・ピヴォットが横にいるか
・スペースをとられていないか
などを考えさせることによってディフェンスの意識を引っ張り、情報の処理を遅らせ、他のディフェンスとのズレを起こさせる。
これがピヴォットをやる上で重要な考え方だと思います。
この考え方を踏まえて、ピヴォットがどう動くと相手ディフェンスが嫌だと感じるかを考えましょう。ハンドボールの基本的なディフェンス形態は5つあります。
『6・0DF』
『5・1DF』
『4・2DF』
『3・2・1DF』
『3・3DF』の5つです。
そのほかにも変形的なDFシステムは存在しますが、今回はこの5つのDFシステムで進めていきます。
前のnoteでも書きましたが、ディフェンスがピヴォットにやられて嫌なのは「スペースを確保されること」です。
スペースには様々な種類がありますが、
・ピヴォット自身が1対1をすることができるスペース
・味方オフェンスが走り込めるスペース
の2種類です。では、それぞれのDFシステムでどう動くかを考えていきます。
6・0DF
ハンドボールにおける最もオーソドックスなDFシステムでしょう。
このDFシステムのメリットはディフェンス同士の間がそこまで広くなく、カットインなどのリスクが抑えられることです。
デメリットとしては、あまり高さが出せず、9mよりも後ろからシュートを打たれると、接触ではなく枝(ブロック)勝負になりがちなことです。
このシステムの場合、上記のとおりディフェンス間のスペースが狭いので、このスペースを広げることが必要になります。
具体的には、自分自身が壁となりディフェンスを止めることによって、ディフェンス同士のスペースを広げます。そうすることで、自分自身の1対1のスペースも味方が走り込むスペースも確保できます。
6mに近い位置で守り続けるシステムにはあまり使えませんが、6・0DFでも8m程度まで高さを出して守るシステムがあります。
そういった場合は、裏のスペースにスライドすることによって、強制的にディフェンスの意識を自分に引きつけます。
こうすることで自分自身または自分自身が元々いた場所のスペースを確保できます。
6・0DFシステムは最初のスペースが狭い分、少し無理やりにスペースを作る必要があります。
それがスライドなのか、ブロックなのか、1対1なのか、2対2なのかをバックプレイヤーと確認しながら合わせることで突破しましょう。
5・1DF
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