【号外】VulfpeckにRTされました
いつもお世話になっております、KINZTOのDr.ファンクシッテルーです。当noteで「どこよりも詳しいVulfpeckまとめ」を連載しております。
今回は号外ということで、文体がいつもの連載とは違っていますが、ご了承ください。
端的にいきます。
Vulfpeckの公式Twitterアカウント、つまり中の人、Jack StrattonにRTされました。
今回、完全に奇跡が起こってしまったため――この一連の流れを記録に残しておきたいと思います。
そもそもの発端は、2020年11月20日に、私のTwitterアカウントでとあるVulfpeckのパロディー動画を紹介したことからでした。
このツイートが数日して突如、海外ユーザーにRTされ、1時間で10~20件のいいねが付く「プチバズ状態」に入りました。
RTといいねは増え続け、Vulfpeckファンが続々と関心を示してくれている状況で、私はプチバズツイートに追加の投稿を行いました。
「Jackこれ見てる?」
「Vulfpeckの日本語ファンブックをKindleで作りたい…もっとVulfpeckを日本で広めたいです!」
「誰かこれJackに伝えてくれないかな?」
しかし当然、しばらく何も起こりませんでした。
そりゃそうですよね。当たり前です。私はVulfpeckのメンバーと何の関係もない、ただのファンなのですから。
Twitterや海外の掲示板でも、多くのファンがJackに声をかけようとしていますが、もちろん返事はほとんどありません。有名アーティストですから、それが自然なことです。
ただ、プチバスが始まった日の夜、Joe Dartが元のバズ投稿にいいねを付けてくれました。
これだけでも飛び上がるほど嬉しかったので、そのまま気分よく床に就き、次の日の仕事に備えてぐっすり眠ったのです。
翌、11月25日は、気温の低い、ぐっと冷えこむ朝でした。
少し冷えたままの体を起こし、外を見ると、小雨がぱらついていました。ああ、仕事に行くのがすこし面倒だな。
誰でも思う、いつもの日常、変わらない朝を迎えたつもりでした。
しかし、何気なく携帯を見ると、通知がたくさん来ていることに気が付きました。
その中に、とんでもない通知があったのです。
画像出典:私のiPhone
奇跡が起きました。
「いいよ、Dr.ファンクシッテルー。作っていいよ」
とでも訳しましょうか。
このとても短い文章は、まさにJackの返事そのものです。
Vulf MonoとVulf Sansを作ったJames Edmondsonも、やはりJackのメール文章はとても短く、主に2語以内で返事をしてきた、と語っています。(参考:https://ohnotype.co/blog/the-process-of-vulf-mono)
「Yes, Dr.Funkshitteru. Yes you may.」
すごい、今回は5語もあるぞ。
しかも、私の名前を自分で入力してくれてる。(Drの後に「 . 」が入っているので、私のユーザーアカウウント「DrFunkshitteru」をコピペしただけではないんです。)
先ほどと同じJames Edmondsonが語った言葉が、まさに私の心境もそのまま語っています。
In May of 2016 I got the coolest email that a type designer can possibly get: my favorite band reached out because they wanted a custom typeface. I’m still baffled thinking about the unlikelihood of this event. It’s almost enough to make me think a higher power had something to do with it.
James:2016年の5月、私は書体のデザイナーが受け取れる可能性のあるなかでも、もっとも素晴らしいメールをもらいました――私のお気に入りのバンドが、カスタムフォントの作成を私に希望しているというのです。これがどれだけありえないことかを考えると、今でも困惑してしまいます。もはや、何か”高度な力”が関係しているのではないかと考えてしまうほどです。(参照:https://ohnotype.co/blog/the-process-of-vulf-sans)
このRTを奇跡と呼ばずして、何と呼べばいいのでしょうか。
奇跡(奇蹟、きせき、英: miracle)は、人間の力や自然法則を超え、神など超自然のものとされるできごと。基本的には宗教および信仰と結びついていることが多い。(出典:Wikipedia「奇跡」)
プリンスはメディア露出やインタビューを減らし、孤高の天才としてのイメージを作っていったという話がありますが――Jackの2語とか5語とかの返事も、たぶん意図していないと思いますが、もはやその世界に入ってきていると思います。
今回のRTは、完全に神のRTでした。
多神教の神の一柱、Jack Stratton。画像出典:https://www.youtube.com/watch?v=rv4wf7bzfFE&t=3640s
最初にプチバズったツイートへのVulfpeckの関連人物からのいいねは、分かっている限りで、以下の順番でした。
①Abby Dartさん(Joeのお母さん)
②Joe Dartさん(Joe Dart)
③Velfpeck公式(Jack Stratton)
これはシンプルに、この順番でお互いのタイムラインに表示されるようになっていったのだと思います。もともと、Abbyさんは私のツイートに度々いいねをくれていました。
私が熱心にVulfpeckについてのトリビアをツイートしていたのがきっかけだったのですが、今思い返せば、Abbyさんのいいねがなければ今回のJackのRTもなかったかもしれません。本当に感謝です。
そして今回プチバズツイートで紹介させていただいた、この動画にはどれだけ感謝しても足りません。本当にありがとうございました。かなり面白いのでよかったらぜひ見てみてください。
(もともと、私のツイートが拡散される前から、この動画のコメ欄にはVulf公式のコメントが付いていました。フタを開けてみれば、この動画は最初から公式に発見されており、私はそうと知らずにTwitterで紹介したわけです。Jackのエゴサ能力、鬼。)
さらに、メンションでもいいのに、わざわざRTで返事をしてくれたJack、本当にありがとうございました。Thank you very much Jack, I'm really glad.
今回のことは一生の思い出のひとつとなるでしょう。
そして――私がJackから許可をもらった、「Vulfpeckの日本語ファンブック」について。
多くの方から、発売されたら買います!というありがたいお言葉をいただき、とても嬉しいです。アイデア先行で許可をもらってしまったので、まだ何もできていませんが、これまでのnote同様、全力で取り組みます。
媒体に関しては、私が現在出版している本と同じで、Kindleの電子書籍を予定しています。もともとは「このnote連載をまとめた本を出す」ぐらいに思っていたのですが、話が巨大化してきたので、書き下ろしオリジナルコンテンツもしっかりと入れていきます。
Jackの日本語ツイートの多さや、私のツイートをRTしてくれたことからも、日本のファンを増やすことはJackの目標のひとつになっていると考えて間違いないため――悪疫が落ち着いたら、すぐにでも来日が決まる可能性もあります。それまでには、Vulfpeckの来日までには出版したいと考えています。
最後に――今回、私はJackのRTに対して返事をしたのですが、残念ながらそれには返事が返ってきませんでした。
「いくつか質問をしたいので、メールかDMをしてもいいですか?」
これはJackも目にしているとは思いますが、今回のやりとりはここまでで終わってしまいました。
もし、これを読んでいる方で、Jackと連絡が取れるような方がいましたら、ご協力いただけると非常に幸いです。日本語ファンブックの内容をより深いものにするために、どうかよろしくお願いいたします。何かございましたら、私のTwitter宛てにご連絡ください。
また同時に、私は翻訳に関してもご協力していただけるひとを探しています。私は英語が喋れるわけではないので、現状ポッドキャストなどの英語インタビューの翻訳に非常に時間がかかってしまっています。noteの執筆のための翻訳や、また彼らの来日の際の通訳に関しても、どなたかご協力いただける方がおりましたら、ご連絡をいただければとても幸いです。
今回の号外は、以上で終わりとなります。お読みいただきありがとうございました。
これからも、「どこよりも詳しいVulfpeckまとめ」をよろしくお願いいたします。一緒にVulfpeckに詳しくなって、Vulfの来日を、最高の体験にしましょう。忘れられない夜にしましょう。そして、私と一緒にJackの赤Tシャツを着てライブに行きましょう。笑
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―――――著者情報――――――
Dr.ファンクシッテルー
宇宙からやってきたファンク博士。「ファンカロジー(Funkalogy)」を集めて宇宙船を直すため、ファンクバンド「KINZTO」で活動。
「KINZTO」の活動と並行して、音楽ライターとしても活動。
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1967年に誕生したと言われているファンク、
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中巻では、1970年代の「ファンク黄金期」をテーマに、ファンクと16ビートの拡散の歴史を追いかけます。スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ジェームス・ブラウン、JB's、タワー・オブ・パワー、ミーターズ、ブーツィー・コリンズ、パーラメント&ファンカデリック(P-FUNK)、アース・ウィンド&ファイアー、シックなどが主要な登場アーティストです。
さらにソウルやディスコ、ハウス、テクノ、ヒップホップとの関連性についても詳細に記しました。
本書では、Apple Music、Spotifyのプレイリスト「ファンクの歴史」にアクセスすることで、文中で紹介されている参考音源を探すことなく、音源を聴きながら読みすすめることができます。
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