【ウェディングドレス個人間のお譲り】 気をつけたいポイント その2(全3回)
前回に引き続き、ウェディングドレスの個人間のお譲りで気をつけたいポイントとリスクをご紹介していきます。
▸前回の「個人間で気をつけたいポイントその1」はこちら
3.サイズ選びについて
たとえばVera WangのUS4サイズのドレス(9号程度)のドレスでも、オーナー様の体形に合わせてお直しをされていることがほとんどです。これがご自身にぴったりお召しいただけるものかは、なかなか判断が難しいところです。
一つの手としては3サイズを伺うというのがございます。
ただ、どなたかに測っていただかないとご自身で計測するのではやはり誤差が生じます。またご利用時とは体型が変わっているということも多いのです。
もちろん試着やサイズが合わなければ返品できる、というサービスがあればベストです。ですが、現在の個人間のお取引では残念ながら試着ができませんので、できればご自身のサイズより大きめのドレスを購入して、ぴったりのサイズにお直しするのが安全です。
もしどうしてもお直し済みの同一サイズしか見つからない場合には、必ず戻せるお直しなのかどうかもご確認いただくのが良いかと思います。
またもしUS4サイズをVera Wang本店などでご試着され、サイズに問題がないと分かっていたとしても、すべて手作業で縫製されているドレスは若干の個体差がございますため、必ずしも同じようなサイズ感でお召しいただけるとは限らないとお考え下さい。このことからも大きめサイズを購入されることをお勧めします。
個人間で一番のネックはこのサイズ問題といっても過言ではありません。ですので、当店では表参道サロンにご来店いただき、必ず試着いただいてからご購入いただくようにしております。
4.それでも…残念ながらリスクは残ります
上記いくつか注意すべきポイントを上げてみましたが、現状個人間の売買では、実はすべてが相互間の信頼関係に基づくお取引になります。また売り手のリスクより、買い手のリスクが高いお取引ということも付け加えておきます。
【実際のお客様の事例】
先日リーゼルをお探しで当店へいらっしゃった花嫁様は、メルカリでファーストオーナー様からの出品を30万円ほどでご購入されていらっしゃいました。ただ、状態を見ると、当店では扱ったことのないようなシミや破れが目立つお品物でした(5、6回着用してもここまでひどくはならないだろうというレベルでした・・・)。
・ファーストオーナーで購入しました
・多少の破れはありますが、目立った傷や汚れはありません
・ノークレーム、ノーリターンでお願いします
という但し書きがあり、割安に思えたので購入されたとのことです。当店の相場ですと2019年5月現在、リーゼル美品は35万円~45万円がメインの価格帯になりますため、もし本当に美品が手に入った場合には多少割安感があるのも確かです。
ただ結果としてはとても結婚式で着られるレベルではないドレスが届いてしまったのです・・・。
こちらの花嫁様は、どうしてもリーゼルが諦めきれないということで、当店でサードオーナー様からのお譲り美品を25万円で購入されました。
結果的にリーゼルに55万円がかかった計算になります。
メルカリでご購入されたバッドコンディションのドレスは、当店でも委託販売のお預かりはできず、また、オーナー様も他にお譲りして同じような悲しみを別の花嫁様に与えたくはないということで廃棄される方向とお伺いしております。
このような思いをしないためにも、ぜひ購入元の判断はぜひ慎重になさってください。
・・・と、なんだかリスクばかりを強調するようなアドバイスが続きましたが、一方で当店では幸せな個人間取引のケースも数多く見ております。何が双方ハッピーなお取引につながるのか、次回、幸せな個人間お譲りの秘訣についてご紹介していきます。
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