見出し画像

#26 ハリウッドから見る多様性の目的

こんにちは、GTです。
今回は多様性、ダイバーシティについて書いていきます。

最近NHKのクローズアップ現代で、アメリカで大ヒットしたSHOGUNが取り上げられていました。ヒットの要因の1つとして挙げられていたのが、ハリウッドが多様性を重視するようになったことです。

企業でもDiversity&Inclusionとしてダイバーシティを重視するようになっています。
企業がダイバーシティを重視する理由として言われているのは、多様な人材を活用することで新たな企画が出てくるなど企業の競争力が高まったり、人材獲得が有利になったりすることがあります。
ただ、企業が重視する理由としては、こうした自主的な理由だけではないでしょう。上場企業に対しては女性管理職の比率を有価証券報告書で開示することが義務化されていたり、投資家が求めるESG経営の要素にダイバーシティが含まれています。こうした外部からの圧力に受動的に対応しているという側面も多分にあると思います。

ここからは、ハリウッドが多様性を重視した理由について考えたいと思います。

まずハリウッドがどのような多様性を進めたのかについてですが、監督や出演俳優の非白人比率を高めたことです。この発端としては、2016年のアカデミー賞のノミネート俳優が全て白人であったことで大きな批判の声が上がったことです。このあたりからハリウッドの非白人比率が高まっていきました。

では、ハリウッドは企業の自主的な理由である競争力を高める、例えば映画のクオリティを上げるために非白人の登用を増やして多様性を進めているかというと違うでしょう。やはり批判をされないようにするといった外部の圧力に対応する受動的な理由だと思います。企業は投資家の目を気にする必要がありますが、ハリウッドも同様に製作費を賄うためにスポンサーが必要でしょう。スポンサーも批判されている作品にお金を出すと自身も批判の対象になる可能性があるので、ハリウッドとしては製作費が確保できず首が回らなくなることにもなり得ると思います。

個人的には他にも大きな理由があるんじゃないかと思っていて、それはハリウッドの権威を守ることです。
映画と聞いて最も連想される言葉の一つとしてハリウッドが出てくると思います。それくらいハリウッドは権威がある存在で、その権威はなんとしても維持しなければいけないでしょう。その中でダイバーシティなどの世間の潮流に乗れずに批判を受けている状態だと、その権威は落ちていくかもしれません。ハリウッドとしてはそれは絶対に避けたいので、潮流に上手く乗っていきながらSHOGUNのような非白人が主の作品をヒットさせてハリウッドとして多様性を大きくしていく動きは今後も進んでいくでしょう。

自分たちが多様性を進めている、進めようとしているとき、その理由は何なのかということを深掘りして考えるきっかけになればと思います。

ではでは、また次回お会いしましょう。

いいなと思ったら応援しよう!