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#20 ゲームの流れは強者が決める

こんにちは、GTです。
私は陸上競技が好きでTV中継があれば見たりするんですが、パリ五輪の男女マラソンをTV観戦していて思ったことを記事にしたいと思います。

マラソンは男女とも有力選手がオリンピック新記録で金メダルを獲得しましたが、レースの序盤はペースを抑え気味で様子を見る展開でした。
そんな中、10kmあたりから集団から飛び出す選手がいて、後続との差を付けてレースを進めていきました。しかし、飛び出した選手は多くても2~3人で、後続の集団は飛び出した選手を追っていく様子もありませんでした。

なぜ後続の集団は前の選手を追おうとしなかったのかというと、いわゆる有力選手ではなかったからです。後続の集団の中にいる有力選手の思惑としては途中で落ちてきて確実に捉えることができると考えて、集団にいる有力選手以外のランナーの思惑は前の選手を捉えた後の有力選手のペースアップに対応できるようにしよう、といったものでしょう。

つまり、レース展開を作っていたのは前に飛び出した選手ではなく、後続で落ち着いてペースを刻んでいた有力選手なのです。そして、20kmあたりで集団が飛び出した選手を捉えて、その後有力選手が前に出始めてからは集団の他のランナーもそれについていく形でレースが動いていきました。

マラソン(特にタイムではなく順位が重要になるレース)では、このように多くの選手が有力選手をマークして、その有力選手の出方によりレース展開が大きく変わるということが多々あります。
どのようなレース展開になるかを決めているのは有力選手、すなわち強者であると言うことができます。

このように、強者がゲームの流れを決めるということはマラソンなどのスポーツだけでなく、世界におけるサステナビリティのルールメイキングでも同じことが言えます。

前々回の記事で、サプライチェーン上の企業間でデータを連携していく動きがあるという記事を書きましたが、ここでも強者がルールメイキングの主導権を握っています。その強者というのが記事の中でも触れた欧州になります。

欧州と時をほぼ同じくして、日本でも企業間でのデータ連携に向けた動きはありました。

しかしながら、現在の動きとしては日本のルールで進めるというよりは欧州が作ったルールに適合することに重きを置いて進めているというのが実態だと思います。
実際に、欧州ではサプライチェーン上のデータ連携として「デジタル・プロダクト・パスポート」(以下DPP)という実際の製品に情報を付加する仕組みとそのルールを決めていこうとしていますが、それに対して日本は「日本版のDPPをつくろう」というスタンスで、欧州が決めたことに遅れないように追随するというものになっています。

このように、サステナビリティの分野では強者である欧州が決めた流れに日本がついていくという形でゲームが進められています。

国と国のパワーバランスに対して抗うことは難しいですが、個人への引き寄せとしてこうした強者が流れを決めるというゲームのルールの中でどのように振る舞い生き抜いていくかを考えることは重要な視点ではないかと思います。

振る舞い方としては大きく3つあるでしょう。
まず、ゲームの流れを決める強者となること
次に、強者が決めたゲームの流れの中で勝つこと
最後に、強者のいないゲームに参加して勝負すること

私個人としては最後の選択肢で生きていきたいと考えています。
言い方を換えると、レッドオーシャンでの勝負を避けて競争が少ないブルーオーシャンで自分のプレゼンスを確立していくとも言えるでしょう。実際に学生時代の部活選びや仕事での自分の価値の出し方でもそういう振る舞いをしてきたように思います。

皆さんはどういう振る舞い方を選ぶでしょうか。生き方を考える観点の1つとして気づきになれば嬉しいです。

ではでは、また次回お会いしましょう。

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