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【ベルギー留学記】兄になることの難しさ
みなさんこんにちは。ベルギーに留学中のけんけんです。僕はベルギー人の家庭にホームステイしていて、13歳のホストブラザーがいます。今回は留学生活で初めて経験している、「兄になることの難しさ」について書こうと思います。
18年間末っ子の自分に突如5個下の弟ができた
僕は兄と姉の3人兄弟の末っ子として生まれました。そのため困ったことがあっても上の兄弟が助けてくれるし、何より両親にも一番甘やかされて育ってきたと思います。しかし留学した先のファミリーには2個下のホストシスターと5個下のブラザーがいて、ホストシスターは同時期に日本に留学しているため、実質2人兄弟の生活が始まりました。長男になるのも、弟ができるのももちろん初めてのことでした。
兄としての振る舞いがわからない
僕が直面した(している)問題は、兄らしい振る舞いができないということです。ホストブラザーは13歳で、まさに反抗期という感じで多感な時期です。感情の上がり下がりがすごくて、時々コントロールが効かなくなっています。数年前までそんな感じだった僕は彼の気持ちがよくわかるのですが、なんと声をかけてあげたら良いのかわかりません。また今までは喧嘩をしたり遊んだりしていただろう彼の姉は急にいなくなりその代わりに僕が現れました。13歳の彼にとってそれは大きな変化であり、今までの当たり前が変わってしまったショックは少なからずあると思います。
もっと遊びたいし会話もしたい
13歳の彼とは、その日学校であったことを話したり、学校の宿題や建築の課題を見せあったりする以外、あまり話すことがありません。彼はゲームが好きですが、僕はゲームをしません。彼はサッカーをしていますが、僕はハンドボールをしています。彼はマーベルなどのアクション映画が好きですが、僕はちょっと苦手です。このように、共通する話題もあまりなく2人で楽しめることが見つけられません。特に「兄だから」と気負っているわけではないのですが、ホストファザーやマザーたちのようにもっと話したいなと感じています。すれ違いではありませんがお互いにもっと仲良くしたいなと考えています。
語学力の足りなさも痛感
僕がオランダ語を聞き取れないと彼は時々機嫌が悪くなるので、僕はそれが嫌で彼と話す時は英語で話してしまっています。(そんなことも兄なら我慢しろという話ですが僕は耐えられません)それは良いのですが、最近彼がサッカーの練習をサボりがちになってゲームをしていたりするので、「何があったの?」と聞いて自分の経験をもとに話して助けてあげたいのですが、そういった細やかな感情を英語で説明できる自信がなくできていません。
今気づく姉、兄の偉大さ
僕の姉と兄にとって僕は、少し生意気でよく感情にコントロールが効かなくなるような手のかかる弟だったに違いありません。それでも僕が困っている時はたくさん助けてくれたし、いつも声をかけてくれました。僕にとって姉と兄は本当に偉大な存在です。これも留学にきてから改めて感じていることです。
これからどうするか
今留学生活の半分が終わったのですが、このままでは日本に帰ってからホストブラザーとの関係は良いものだったと言えません。まず僕にできそうなことは、もっと話しかけることでしょうか。末っ子だった僕は待っていても誰かが話しかけてきてくれるということが癖ついていました。しかしそのマインドでは同じ末っ子の彼とうまくコミュニケーションが取れません。きっと彼ももっと話したいと考えているはずなので、積極的に話しかけてみようと思います。それから彼の感情の浮き沈みは年齢特有のものなんだと割り切って、機嫌は気にしないようにしようと思います。テンションが高い時も、むしゃくしゃされるような時も僕は気にせずに一定のテンションで話そうと思います。
家庭生活の経験ができる留学は今しかできない
このような、家庭生活の苦悩や楽しさが経験できるのも、高校生の年で留学したメリットだと捉えようと思います。ベルギーの地で第二の家族と故郷、小さな弟ができるなんてなかなかできない特別な体験です。たとえ大学の留学でホームステイをしたとしても、勉強がメインになるのでこれほど家族と時間を共に過ごすことはないでしょう。きっと自分にとって少しだけ難しい5個下の弟がいる生活も、人生の良い思い出にもなるし、勉強にもなるでしょう。なので、兄であらねばと気負いすぎるのではなく、末っ子の僕でもできそうなことを少しずつ積極的にして、後五ヶ月間彼とより良い関係を築いていこうと思います。