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コンコルドについて語ってみよう
背景
週末ですし、何か別の話題をしてみよう。
コンコルドとは?
ロンドンかパリ〜ニューヨークを結んでた超音速旅客機です。座席数100だったそうで、全席ファーストクラス。機体の写真はNoteのタイトルの上の写真です。
何が課題だったのか
諸説ありますが日本でも知らられてるのは
燃費が悪い
騒音の問題
機体内部が狭い
安全性の低さ
と言ったところでしょうか
その課題は本当だったのだろうか?
燃費の問題
スペックでは搭載燃料95トン、航続距離7200km。
パリ〜NYが6000kmですから、それに合わせたのでしょうね。
亜音速の旅客機ではどうか?
100人乗り〜のB737が6000km飛ぶには燃料が25トン。比較的新しいB737と比較するのではなく、B707と比較すれば、B707は燃料55トン。
2〜4倍の燃料を消費する機体だったわけです。燃費の問題でコンドルドが廃止になったというのも本当なわけです。
騒音の問題
陸上での(軍用機以外の)超音速飛行は禁止されています。コンコルドは超音速時は大西洋上を飛びますが、空港の離着陸でもすでにうるさかったそうで。軍用機と思えば、離着陸は我慢できると思います。
機体内部が狭い
写真を見て狭いと思う方は乗らないでしょうね。写真の著作権の問題があるので写真はUpしません。全席ファーストクラスで短時間で超高級ワイン、キャビアなどの最高の機内食が提供されてたそうです。乗ってみたかったよね。
安全性が低い
2000年7月25日、エールフランス4590便が離陸中に事故を起こしてしまいます。滑走路の金属片をタイヤが踏む。それを回転してるタイヤが機体内部に放り込む。そして燃料タンクに亀裂が入って火災となり墜落。
コンコルドのスペック表を見て気づいたのですが、離陸に必要な滑走距離が3600メートルの長さ。地方空港なら滑走路は2000メートルとかですよね。
なぜこれほどの長さの滑走路が必要なのか?
コンコルドという機体は離陸速度が時速400kmも必要だからです。(普通の旅客機は250kmほど)
英語版Wikipediaに書いてあるとおり、超音速機の最大の課題は離陸速度の高さなんです。ただただ超音速での空気抵抗を最小にするとすればF-104みたいに後退角すら必要なく横幅が極端に狭いダーツのような形状にすればいい。でもそれでは離陸が不可能か、離陸速度がとんでもない高速になってしまう。
それが理由であの紙ヒコーキみたいなデルタ翼なんですね。カッコ良さではなくて。
ではどうするか?
軍用機では可変翼となってます。離陸時は翼の角度を広げるわけですね。飛行機の一番の弱点の一つは「離陸」です。燃料満載の状態で飛び立つ時が一番危険なのです。軍用機の可変翼はカッコ良さではないのよ。
当然ですが民間機では翼の角度をぐりぐり変更する可変翼など無理でしょう。ではどうすれば・・・
カナードをつければ離陸の時の機種上げに多少は効くと思いますよ。カナードをつけたら重くなるし空気抵抗も増えるだろ!と言われますが。
あとはカタパルトですかね(笑)。空港設備に「カタパルト」を装備する。
(もっと無理・・・)
あとはそうですね。。機体の後部のどこかにロケットエンジンを付けたら如何でしょうか?使い捨てでもいいし機体内蔵式でもいいし。ロケットエンジンはざっと同じ大きさならジェットエンジンの10倍の出力が出ます。離陸の時の短時間に使ったら良いのでは?
計算してみよう
コンコルドの離陸時機体総重量は200トン(燃料が95トン)です。推力100トンのロケットエンジンを追加したとしましょう。加速度はロケットエンジン100トン+ジェットエンジン50トンです。加速度は0.75Gですね。
ジェットエンジンだけですと離陸時の加速度は0.25G
離陸必要距離は
$$
d=\frac{u^2}{2a}=\frac{(111.11)^2}{2*2.4525} = 2500m
$$
ロケットエンジンを追加すると0.75Gになりますから、
$$
d=\frac{u^2}{2a}=\frac{(111.11)^2}{2*7.3575} = 840m
$$
必要滑走距離は1/3になりますし、当然安全にもなるはずですよ。
ラプターエンジンが推力250トンで自重1.5トンです。燃料消費量は毎秒0.8トン。ラプターエンジンの1/3の大きさのエンジンで推力80トン。
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写真ではサイズが大きく見えますが、エンジン一つではたった1.5トンです人間と比較した写真を見れば小さな大きさです。生身の人間一人の重さが0.1トンですから。燃料の液体酸素とメタンの重さはどうするんだ?ですが
コンコルドの主翼の面積があんなに大きいのも「離陸時」のためですよ。離陸速度を早くすれば(離陸速度のだいたい2乗で)主翼の面積は小さくなる=軽くなるはず。
いっそ高度2万メートルの巡航時にロケットエンジンに再点火して高度35km以上に行けば地球が青く丸く見える宇宙旅行感体験航路として、ただの移動としては超高額なチケットでも売れるかもしれません。LCCなどが普及する前の(亜音速)旅客機のチケットも顧客が「窓から景色を見たい!」ので窓側が人気でしたので。
以上
所感
今日の夜は更けていく・・