
ワクチンは本当に1年に1回必要?
皆様こんにちは😊
今日はワクチンについての私の見解をお話していきたいと思います☝️
数年前までワクチンを1年に1回打つのは当たり前で、むしろそれが必要だと言われてきました。
今までワクチンアレルギーがある子では、ワクチンの種類を減らしたり(10種ワクチンを打っていたのなら5種にするなど)、ワクチンのメーカーを変えたりなど様々な工夫をしていましたが、それでも毎年打つのは心配ですよね🥲
今回は世界のワクチネーションガイドラインを定めているWSAVAに則って話を進めていきます。
では、”ワクチンを打つ”とは体で何が起こっているのかを説明していきます👌
その目的は1つだけです!!
それは、抗体を体の中に持ち、免疫を獲得し、病気にかからないようにするため😊ですよね。
ここでワクチンの種類について説明させていただきます。
<犬🐶>
⭕️コアワクチン
致死率が高い病気に対するワクチンであり、高い予防効果が認められ、すべての動物に接種が必要とされているものです。
そして一度免疫を獲得すると”長期間”免疫力が維持できます。

⭕️ノンコアワクチン
必ずしもすべての犬に必要なものではありません。
生活環境やライフスタイルに合わせて必要になるワクチンです。
これは免疫持続時間が短いため、基本的には1年に1回の接種が必要となります。

現在、ワクチンは大きく分けて2種類ありますよね。よくあるのは5種(6種)と10種(7,8種)です。
まず5種(6種)では何が予防できるかというと、
①ジステンパーウイルス感染症 ←コアワクチン
②パルボウイルス感染症 ←コアワクチン
③アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎) ←コアワクチン
④アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎) ←コアワクチン
⑤パラインフルエンザ感染症 ←ノンコアワクチン
(⑥犬コロナウイルス感染症)
となります。
7~10種はこれらに加えてレプトスピラ病(ノンコアワクチン)が入ってきます。
どちらを選ぶべきかは、今回の論点ではないのでサッと説明していきますね☺️
レプトスピラ菌はネズミの尿の接触から感染します。
つまり山奥に住んでいたり、山奥のドックランによく連れいていく、疎水のお散歩など、ネズミの尿に接触するような場所に行くのであれば、10種を打つべきです。
では本題に入ります😊
<5種を選択した場合>
コアワクチンでは抗体検査を実施することができます。
一番初めにも説明した通り、ワクチンの目的は抗体をつけることです💉
裏を返せば、抗体さえあればワクチンを接種する必要はありません。
抗体検査では、①ジステンパーウイルス感染症、②パルボウイルス感染症、③④アデノウイルス感染症の抗体価を調べることが可能となります👌
⑤のパラインフルエンザはノンコアワクチンなのですが、基本的に幼犬に必要なもので成犬ではかかりにくいと言われているため、問題ありません。
たくさんのわんちゃんの抗体価検査をしていると3年くらいは抗体が持つイメージですが、3年持たない子もいますので、毎年の血液検査で抗体検査をしてしっかり抗体があるかを確認することが大切になってきます😊
<7~10種を選択した場合>
レプトスピラ病に関してはノンコアワクチンで1年に1回の接種が必要となります。
※ここで抗体検査において注意点が1つあります。
残念ながら、まだ抗体検査自体があまり広まっておらず、たとえばドックランやトリミング、お泊まり施設などでは、ワクチン証明書の提示が求められることがあります😭もしもワクチン証明書が必要な施設を利用するのであれば、毎年のワクチン接種が必要となります😊
<猫😺>
犬と同様にワクチン抗体検査を受けることが可能です。
家猫は基本3種ワクチンになりますので、今回は3種ワクチンの話に絞ってお話していきます。
3種ワクチンで予防できる病気は以下の通りです。
①猫ウイルス性鼻気管炎 ←コアワクチン
②猫カリシウイルス感染症 ←コアワクチン
③猫汎白血球減少症 ←コアワクチン
犬と同様、コアワクチンでは抗体検査を実施することができます。
抗体検査では、3種ワクチンのすべてのの抗体価を調べることが可能となります👌
猫ちゃんも抗体価検査をしていると3年くらいは抗体が持つイメージですが、3年持たない子もいますので、毎年の血液検査で抗体検査をしてしっかり抗体があるかを確認することが大切になってきます😊
また、多頭飼いの猫ちゃんでは、毎年のワクチンが推奨されております。理由は、多頭飼いになればなるほどこれらのウイルスに感染する可能性が高くなり、ご家庭でのウイルスの量もかなり濃厚になるからです。
それから犬と同様にワクチン証明書が必要なところに行くことがあるのであれば、その年はワクチンを打つ必要があるので注意が必要ですね☝️
最後にまとめですが、
犬も猫もコアワクチンに関しては、ワクチン抗体価を調べることで、毎年のワクチンは不要となります😊
ワクチンは少なくとも体には負担になりますし、特にワクチンアレルギーが出やすい子に関しては、この方法を用いて生涯のワクチン接種回数を少しでも減らしてあげるのが良いでしょう。
また生体内での過剰な抗体は特に腎臓にあまり良くないとの報告も出てきていますので、必要な抗体はつける必要がありますが、過剰な抗体は体のためにも避けたほうが無難なのかなと個人的には思っております👌