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大学生 一人暮らしのスタート

 大学生になって、初めての一人暮らしがスタートしました。念願の一人暮らしを目指して受験には本当に苦戦しましたが、第一志望の大学には届きませんでした。それでもなんとか国立大学に合格し、「ここを乗り越えたら自由な一人暮らしが待っているんだ」と自分を励ましながら努力してきた日々を思い出すと、ほっとした気持ちになりました。
一人暮らしを始めた最初の日、自分だけの部屋に足を踏み入れたとき、胸が高鳴ったのを覚えています。第一志望ではなかったけれど、ようやく親元を離れ、自分だけの空間を手に入れたという解放感と冒険心に満ちていました。最初は不安もありましたが、すぐにその不安は自由への期待に
変わりました。
そんな中で出会ったのが、"初めて"の体験の数々でした。


お酒とたばこ


 大学の友人たちと居酒屋に行ったのがきっかけで、初めてお酒を夜遅くまで、飲みました。最初の一杯は苦くて、「これは大人の味なんだな」と感じました。それでも、だんだんとその場の雰囲気が楽しくなり、みんなと一緒に笑ったり話したりする時間が何よりも楽しくなっていきました。酔いましたが、周りの友人より、お酒を飲めることがわかり、飲み会が増えていきました。ここでもまた色んなコミュニティの飲み会に顔を出すのが楽しくなりました。一番、何も考えず人生を楽しんでいた時期かもしれません。
たばこも友人に勧められて吸ってみたのが最初です。「ストレス解消になるよ」と言われましたが、実際にはむせてしまい、「これが本当にリラックスになるのか?」と疑問に思いながらも、その場のノリで続けてしまいました。その後もたばこを吸うことで、なんとなく“大人になった気分”を味わっていたように思います。

初めてのアルバイト


 大学生になると、遊ぶための自由なお金を手に入れたいという思いからアルバイトを始めました。ファミレスの皿洗いのアルバイトです。初めて給料を手にした瞬間、「自分の力で稼いだお金」という感覚が新鮮で、嬉しさで胸がいっぱいになりました。そのお金で友達と遊んだり、少し高い服を買ったり、居酒屋に行くのが最高の楽しみになりました。
アルバイトは楽しい仲間との交流や達成感がありましたが、働く時間が増えるにつれて、次第に勉強よりもアルバイトを優先するようになっていきました。「今日の講義は行かなくても平気だよね」と自分に言い聞かせて、遊びやアルバイトを優先することが多くなっていきました。

女の子との出会い


 一人暮らしを始めると同時に、異性との関わりも増えました。サークルやバイト先で知り合った女の子たちとの会話は、男子高校の私には新鮮で楽しいものでした。緊張して、何を話せばいいのかわからない時もありました。女の子の友達は増えましたが、なかなか彼女までは発展しない時期が続きました。周りも女の子と付き合っていない男友達の方が多かったので、深くは考えていませんでした。今思えば、20代前半まで全く彼女ができないという人が多いという環境が、少子化に繋がっている可能性もあると、個人的には思います。

勉強が二の次に

 お酒、たばこ、アルバイト、ゲーム、そして女の子。このすべてが新しい刺激となり、気づけば「勉強しなくちゃ」という気持ちはどこかに置き去りにされていました。授業中も出席だけして寝ていたり、友達と次の遊びの計画を立てたりする時間のほうが楽しく感じてしまっていました。
「勉強よりも楽しいことがたくさんある」と思ってしまい、課題を後回しにしたり、試験期間中でもギリギリまで遊んでしまったり。そんな日々が1年生から2年生にかけて続きました。

留年の危機と3年生での転機

2年生の終わりに成績表を見たとき、「このままでは留年してしまう」という現実が目の前に迫りました。親に相談するのも恥ずかしくて、何とか自分で解決しなければと焦るばかり。それでも、「今からでもやり直せるはず」と自分を奮い立たせ、3年生から生活を大きく切り替える決心をしました。
まず、アルバイトを辞めて、規則正しい生活リズムを取り戻すことから始めました。そして、授業に集中するためにゲームを控えめにし、図書館や真面目な友達の家で勉強に取り組む時間を増やしました。遊ぶ時間も少なくなりましたが、その分「やるべきことを終わらせる」充実感を覚え始めました。
3年生の終わりには、成績が見違えるように向上し、「自分でもここまで変われるんだ」と実感することができました。なんとか留年を回避することができました。初めて大学生活の中で自分の将来について真剣に考え、目標に向けて努力することの大切さを学びました。

大学1、2年生を振り返って

一人暮らしの楽しさや自由さは魅力的でしたが、それ以上に自己管理の重要性を学ぶきっかけにもなりました。1年生や2年生での経験があったからこそ、3年生での生活の切り替えができたのだと思います。この経験を通じて、少しずつでも自分を見つめ直し、新しい目標を見つけることができれば、きっと素晴らしい未来が待っているはず…と思っていた所に、気づけば就職活動が待っていました。当時、就職氷河期真っ只中。単位を取ることに必死で、就職活動って何からすればいいのかすら、わかっていませんでした… つづく

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