中小企業診断士試験合格後の実務補習について②2日目から最終日まで
この記事でわかること
・実務補習って受けるべき?何が得られるの?
・実務補習にかかる工数ってどんなもの?
・実務補習を受けた感想は?
前回の記事はこちら
中小企業診断士試験合格後の実務補習について①受講までの手順~初日
前回記録してから少し時間が空いてしまいました。実務補習を受講してから3か月ぐらいしか経過していないはずですが、当時の記録がおぼろげでいかに自分の記憶がいい加減なものか改めて思い知らされています、、、記憶が残っているうちに実務補習について記録していきたいと思います。
2日目について
集合時間は9時、当日と同じ場所でした。前日の研修終了後飲みに行っているためか朝からよい雰囲気で研修を迎えることができ、当日のディスカッションもスムーズに進める事ができました。同じ班の中に実務補習を複数回受講されていた方がいらっしゃったので聞いていると、この研修は参加メンバー、講師の先生により同じ研修でも進行具合がかなり異なるようで、そのあたりはいわゆるガチャの要素もありそうです。
私たちの講師の先生はテキストに記載されたSWOTやCSF分析などかなり丁寧に進める方で、2日目は企業の研修のような雰囲気で進みました。ここでは各自のパートを作成する前の大枠となるテーマを決めるため、対象企業の分析とそれに基づく戦略立案を皆で実施したのですが。経営戦略を志望した自分にとっては自身が提案すべき戦略が他のメンバーからドンドン出てくるので非常に進めやすかったことがとてもよかったです。
(経営戦略はリーダー的な役割ですが、全体の指針にもなるので2日目までに企業の方針はだいたい決まるので、あとはちょちょっと肉付けするだけで、この研修を受講される方にはおすすめします)
経営戦略の立案は各々意見を出し合いながらスムーズに進んでいきます。繰り返しになりますが、私の参加した実務補習グループは班の構成がとてもよく、意見を最初に述べる人、その意見にコメントを足す人、少し反論や俯瞰的な意見を述べる人、まとめる人、、、と役割分担が自然と実現できていたので2日目も定期的に休憩しつつリラックスしながら進める事ができました
そうこうしている間に戦略がまとまりました。次の研修まで1週間の間が空くことになります。この間に各々が各パートを作成、途中の木曜日までにdropboxに資料を格納し、それに先生がコメントするといった流れで進みました。資料の完成目安は6割を目指し、土曜日に修正、日曜日の午後までに完成させてあとは校正の見直しやマージ作業、月曜日に内容確認して実習企業へ報告に行くといった流れです。
この個人作業が大変だった、という方も多くいらっしゃいましたが、私は経営戦略がすでに2日目で大きく完成していたことや、経営戦略は軸が決まれば後はフレームワークに則り文章を整えていくことが主となるので大きく工数はかからず、通常の業務が終了後何時間がPCに向かったぐらいで大きな負担には感じませんでした。もっとも、これは人に寄るところが非常の大きく、自分で納得のいく資料を完成して提出したいタイプだと時間が多く必要になるかとは思います(私は5割ぐらいの出来でまず提出して訂正を繰り返すタイプなので、、修正ありきで提出しました、、)
3日目、4日目
2日目終了後、その週の木曜日までに各々資料を提出し、土曜日に集まって作業を開始しました。ここは先生と各個人のすり合わせがメインでグループでの業務はあまりなかったかと思います。私たちのグループはこの時点での進捗が良かったため、雑談や意見交換しながら和やかに進みました。ただ、人によっては数百ページ記載した内容の再作成を求められたりと、先生の考え方と個人の進め方が一致しない場合は手戻りも幾分かあったように思えます。ここは結構アッサリと終了し、4日目の午後には全員分の資料がほぼ完成しました。
ここから資料をマージさせるのですが、マージする中でWordの編集や誤字脱字のチェックなど想定以上に時間がかかりました。もともと経験者がいたのでその方にフォーマットをいただいて全員共通のルールで作成していたものの、Wordで何故か段落がずれる、行がおかしい、、、などの編集を繰り返し、4日目の17時頃完成しました。完成した資料は近くの印刷店に持ち込み、表紙をつけて製本してもらいました。
なお、表紙の作成も経営戦略(リーダー)の業務でしたが最近はCANVAを使うとオシャレな表紙がすぐ作成できるのでこれを使うことをお勧めします。
最終日
最終日は9時頃集まり、報告内容の読み合わせを簡単に実施しました。普段パワーポイントでの報告に慣れてしまっているため、Wordの文書(一人約15ページ程度)を15分程度で話することは慣れておらず、ここに結構戸惑ったのを覚えています。各々要点をまとめ、当日移動して実務補習対象企業のもとへ向かいます。
到着後、資料の報告を各々のパートで実施しました。私たちの作成した資料を先方の社長もうなずきながら聞いてくださっており、報告が完了した時には感謝の言葉もいただきました。
当日は現地で終了となり、その後班の皆さんで慰労会に向かいました。この時点では15時ぐらいでしたのでチェーンの飲食店に入り、各々中小企業診断士として何ができそうかなど話しつつ、また時間がたったら集まりましょう、と話をして当日解散となりました。
まとめ 実務補習を受講してみて
研修は1,2日目が金土、3~5日目が土日月というスケジュールで行われ、最終日は月曜日でしたので翌日の仕事に備えさらっと解散しました。
実務補習に関して描かれた資料があまりなく、また確認できる内容だとかなり苦労した、ということが記述されていましたが、個人的には通常業務に加えて少し残業したかな、ぐらいで負荷はあまり高くなかったです。
(もっとも、今回の対象企業の業種が自身の経験に近いものでしたので、比較的自身の経験から入っていきやすかったかと思います)
実務補習について簡単によかったこと、悪かったことをまとめてみました
よかったこと
・企業調査から報告の一連の流れ(型)の一つが体得できた
・中小企業診断士の先生がどのように企業と接するのか、どういったポイントを見ているのか横で学べた
・中小企業診断士を取得した他の方と話す、接点を持つ機会ができた
悪かったこと
・高い!(5日で7万程度+飲食代+交通費。。。)
・時間を取られるため繁忙期がある方や育児等で時間が取れない方はお勧めしないです
・(私は感じなかったですが)班員や先生と合わないと、研修自体の効果が半減してしまう感じはします
個人的には受講してよかったと思っています。
この後、個人的に実務従事をして中小企業診断士の資格取得要件を満たすのですが、そこでもここでの経験がかなり生きました。
時間はかかりますが、中小企業診断士の試験に合格し、実務補習を考えている方がおればまずは受講してみるのがよいと思います。
良い経験ができ、良い仲間に恵まれ、それが後の活動に生きることを祈っています。