日本の若者たちの反戦運動はなかったのか その2
第二次世界大戦とドイツとの関連で、必ず話題になるのが「ユダヤ人大虐殺」、いわゆるホロコーストです。
このことを題材にした作品、映画では『ソフィーの選択』や『ライフ・イズ・ビューティフル』『戦場のピアニスト』等、書籍では『夜と霧』や『アウシュヴィッツは終わらない』等、作品を挙げればきりがありません。
しかし、これらの作品に出てくるのは「大人」が中心で、若者たちが、しかも組織的にナチスドイツに反抗するという内容ではありません。
ですから、『歌われなかった海賊へ』を読んで、はじめてこのような若者たちが存在したんだと知って胸をうたれたのです。
そして同時に、思いました。
よく言われることですが、日本とドイツは様々な点で似ていると。
特に「気質(性格)」という点で(あまりにもステレオタイプな物言いですみません)。それなのに、戦時中の日本では、このような日本の若者たちの動きがなかったのは、なぜだったのでしょうか。