「三国志」要約 5分で語る試み
中国に劉備玄徳という1人の青年がいた。劉備はとても優しく人望がある人物。その頃中国の政治は乱れ盗賊が暴れ、飢えや病が蔓延していた。劉備はこんな国を良くしたいと考えていた。しかし、家は貧乏で何もできなかった。ある時、関羽と張飛という、豪傑と出会う。二人と仲良くなり、この二人がいれば世の中を変える事ができるかもしれないと思った。
「桃園の誓い」
家に帰り、母親に二人の話をした。すると母親は「この時を待っていました」と、家の奥から1本の剣とお金を持ってきた。「あなたは王家の末裔なのです、この剣はその証拠です。そしてこのお金を使って戦いの準備をしなさい」劉備は宴会を開いた。関羽と張飛と義兄弟の契りを行い、共に戦い死ぬ時は一緒だ!と誓う。
「黄巾族」
中国では黄巾賊という巨大盗賊団がいた。中国政府は黄巾賊討伐隊を募集した。劉備は参加した。そこには曹操や孫堅という優秀な武将が集まっていた。皆協力し黄巾賊を滅亡させた。
劉備は身分の低さや装備のみすぼらしさをバカにされながらも、関羽張飛の活躍で功績をあげた。また、人望がある劉備のもとに優秀な武将が増えていった。
「宦官」
その後の中国は宦官が支配した。しかし悪い政治をした。宦官討伐隊が結成された。劉備は参加した。バカにされながらも功績をあげ、さらに優秀な武将が集まった。宦官が滅亡した。
「董卓」
その後の中国は董卓という男が支配した。しかし悪い政治をした。董卓討伐隊が結成された。劉備は参加した。 董卓は呂布という中国で一番強いとされる男を家臣にしていた。関羽、張飛が戦っても勝てなかった。
討伐隊は董卓と呂布を仲悪くさせようと考え、貂蝉という絶世の美女を董卓・呂布に接近させた。貂蝉は二人を仲違いに成功し、ついに呂布は董卓を殺した。董卓は滅亡した。劉備は功績をあげ、一目置かれる存在になっていった。
「曹操と袁紹」
その後の中国は袁紹という男が力をつけた。曹操は袁紹を討伐すれば天下を取れると考え攻めた。曹操が勝った。 その後の中国は曹操が支配した。しかし悪い政治をした。
「諸葛亮孔明」
劉備は曹操を討伐しようと考えるがとても太刀打ちできなかった。劉備の軍団には戦いが強い武将は多かったが良い軍師がいなかった。
そんな時劉備はある話を聞いた。「中国には二人の天才がいる。諸葛亮孔明と龐統士元である。どちらかを味方にすることができれば志を達成する事ができるでしょう」
劉備は探した。諸葛亮孔明を見つけた。
しかし、諸葛亮は戦争が嫌いで味方になる気はなかった。
劉備が訪れたら諸葛亮は寝ていた。劉備は待った。3度訪れたが、いつも寝ているのでずっと待った。その態度に感銘した孔明は味方になった。「三顧の礼」
「赤壁の戦い」
諸葛亮は、「孫権と同盟を組んで曹操と対抗すれば勝てる」と提案した。諸葛亮は同盟と曹操との対決を説得するため孫権のもとに向かった。孫権の智将達は反対だったがすべて論破し、同盟と曹操との対決を決定させた。
孫権の軍師、周瑜と相談し「火攻め」にすると決定した。
周瑜は諸葛亮の天才ぶりをみて嫉妬し殺そうと思った。矢を10万本作れと命令、失敗したら殺す作戦だった。孔明は大量の藁人形を船に乗せ作り曹操軍の所に行き、矢を撃たせた。藁人形に刺さった矢を抜いて10万本周瑜に渡した。
諸葛亮は火攻めに必要な東南の風を吹かせた。「祈り」で。と言っていたが実は当時は珍しく季節によって天候が変わり、風の方向に周期があると孔明は知っていた。
もう一人の天才龐統は誰の家来にもなっていなかった。しかし、曹操を嫌らっていた。龐統は孔明に「曹操軍の船が鎖で繋がっていれば火が燃え移りやすく効果が高いでしょう。私が曹操の所に行って、船を鎖で繋ぐように言ってきます」と言った。龐統は曹操に「船酔いがあるでしょう?船同士を鎖で繋げば揺れが減り船酔いがなくなるでしょう」と言った。曹操は鎖で繋いだ。
戦いが始まった。用意した矢に火をつけて放ち、東南の風に乗り、繋がれた船同士は激しく燃え劉備・孫権連合は勝利した。龐統が味方になった。天才の二人が仲間になった。
「天下三分の計」
諸葛亮は、劉備が蜀という大きな領土を占領すれば、曹操と孫権と同じ大きさの勢力になる。三者が牽制しあえば戦争がなくなると考えた。
蜀を制圧した。この三つの国が勢力争いをする事からタイトルは「三国志」と名付けられた。
「衰退」
劉備は諸葛亮のアドバイスを素直に聞き採用し、他の配下にも優しく気を利かせ勢力を伸ばしていった。しかし、同盟していた孫権が裏切り蜀に攻めてきた。劉備は殺されてしまった。
諸葛亮は後を引き継ぎ曹操と孫権の討伐に尽力する。しかし、過労が重なり病死する。蜀は滅亡する。
三国志という物語は、貧乏な青年が逆境を跳ね除け努力し、その人望のもとに集まった仲間と共に夢に向かっていった。無理だと思われた志まで、あと一歩で到達できなかった悲しいくもロマンあふれる物語。