日本でホテルのヴァレーサービスを創った男
私の創った日本のホテルでの「ヴァレーサービス」のお話
日本におけるヴァレーサービスの歴史
日本のヴァレーサービスは、昭和の東京オリンピック以降70年代から、御三家(帝国・オークラ・ニューオータニ)と旧東京ヒルトン(旧キャピトル東急ホテル / 現ザ・キャピトルホテル東急)がハウスルールの中で、主にVIP対象に行って行っていた。
クラシックホテルでは、宮ノ下富士屋ホテルもエントランスのロケーション的駐車管理から採り入れられていた。
※私も伝説のホテルマンとして紹介されている「キャピトル東急ホテル物語」参照
90年代、新御三家、旧フォーシーズンズホテル椿山が初めてホテルの公式ルールの中で、サービスに料金を設定して誕生させた。私も当時フォーシーズンズのK田氏を通じ、アメリカ、フォーシーズンズホテル・シアトルのオペレーションを学び、日本版ヴァレーサービスを開発。
2003年、旅客事業大手日の丸リムジンが六本木のグランド・ハイアット東京とエントランスサービス契約、直後に私が入社し事業部長として事業運営開始。
2009年以降、新々御三家(マンダリン / リッツ / ペニンシュラ)をはじめ11拠点のホテル、2拠点のレジデンス、3拠点の駐車場管理まで拡大展開。ホテルの顔となる花形サービスのアウトソーシングで業界に革命を興す!
新ビジネスではヴァレーサービス導入レジデンスでの、コンサルティング事業も起ち上げお役に立つ事となる。
また様々な人財を育てていった33年のホテル人生とも言えるのである。
ヴァレーサービスとは
20年間で日本のラグジュアリーホテルの、スタンダードサービスとなった「ヴァレーサービス」とは何か。
お客様のお車をお預かりして代行運転及び駐車管理するサービスなのである。
アメリカの高級ホテルが発祥で本場。
ちなみに私が開発運営し、2003年から日本のラグジュアリーホテルと契約して展開した商品名は、「エントランス・サービス」
ホテルの顔となる「ドアマン」とお客様のお車を預かる「ヴァレーサービス」をミックスさせた商品で、私か所属していた日の丸リムジンの完全オリジナル。ホテルサービスと運転力の、最高峰サービスである。
20年で全てのラグジュアリーホテルに浸透させ、2024年の現在まで付加価値サービスのトレンドに君臨し続けている。
住友不動産の記事
住友不動産の超高級賃貸レジデンス・ラトゥールブランドに、お車の駐車出庫代行サービス(バレーサービス)をラインナップして、27年横浜まで展開の発表があった。
既に新宿ファーストタワー・ラトゥール他でヴァレーサービスをラインナップ。三井不動産レジデンスも数件、リッツカールトンレジデンス他も導入済みの付加価値サービス。
ラグジュアリーホテルの大半を外国人富裕層が占める現在、車を所有する日本人向けサービスの度合いが大きいヴァレーサービスは、今後高級レジデンスが中心となるであろう!
日本のラグジュアリーホテル / レジデンスにラインナップ
私が契約して手掛けてきた「エントランスサービス」は、
グランド・ハイアット東京 / ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル / パーク・ハイアット東京 / ウェスティン東京 / コンラッド東京 / マンダリンオリエンタル東京 / リッツ・カールトン東京 / パーク レジデンシィズ アット・ザ・リッツ・カールトン東京 / ザ・ペニンシュラ東京 / 東京ドームホテル / パレスホテル東京 / The Okura Tokyo / 森ビル / 三井不動産 / 住友不動産・・・
20年で日本のラグジュアリーホテル / レジデンスのスタンダードサービスに根付かせてきた。
一方、同時にスタッフ教育と、ゼロにはならない事故トラブル・クレームでは、日本一の対応経験でスペシャリストになってしまう事になる。
事故 / クレーム対応
ゲストの一番高価なお車という財産をお預かり管理する業務では、万一起こしてしまった事故に対しての、請負会社として超高難易度の全対応が必須で、死ぬほど苦労して身に付けたノウハウである。
人のやる事には、どうしてもミスは生じてくる。事故防止の取り組みやトレーニングも苦労して確立し、常に行っていなければならない最も重要なもう一方の柱となるが、常時100名以上の社員を各ホテルで任務させている中で、様々な内的外的因子により、物損事故によりお車を破損させてしまう事が有る。創業時は多大に有り、年々減るものの、多少は起こしてしまう。(年間事故ゼロは20年で1年だけ経験)
破損させた車両と同じ車両の新車を購入して弁償すれば簡単だろうが、当然ビジネスになるはずも無く、原則として保険対応(大手のオリジナル商品/※示談交渉は保険会社対応外)での原状回復の修理+α(場合による)でご納得頂く様になる。
誠意有る謝罪対応はもちろん、経営者とのコンセンサス、保険会社、顧問弁護士(法律及び裁判事例)、自らの人間性、自動車業界や他業界のパイプ、人脈、アイディア等、総動員して被害者対応を行い、円満な示談締結まで終結させなければならない。
血と汗と涙無しでは語れない程の経験なのである。
てっちー
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