鹿児島ドリームウェーブNews!2023.6.29号 第47回全日本クラブ野球選手権大会一次予選①第一代表決定トーナメント
2023年6月24日(土)から鹿児島県日置市の湯之元球場で開催された、第47回全日本クラブ野球選手権大会一次(南九州地区)予選。
この大会は、今年最後の”全国へつながる"大会である。
全日本クラブ野球選手権大会とは
少し、この大会の概要をお伝えしよう。
4月に行われた都市対抗野球大会の予選は、企業チームもクラブチームも参加することができた。
企業チームというのは、母体となる企業がある。つまり企業の野球部であり、野球も仕事のうちであったりする。
一概には言えないかもしれないが、やはり練習環境に恵まれやすいし金銭面の負担も少なく、野球に集中しやすいというメリットがある。
それだけに企業チームには強豪が多い。
対してクラブチームは、企業を母体としていないチームが多い。何社ものスポンサー企業が後押しはしてくださることもあるが、あくまでもサポートであり、仕事をしっかりやったうえで、別の時間にプレーする。
つまり、常に自分たちの生活を支えるために働きながら、両輪として野球というものがある。
企業チームと比べると、野球だけに集中できる環境とは言い難い。
背景や環境が違うため、実力差が生じやすいのも事実。
そのため、クラブチームだけで腕を競おうというのがクラブ野球選手権だ。
全国へつながる『全日本クラブ野球選手権大会』と、地方大会として九州では『九州クラブ野球選手権大会』がある。
鹿児島ドリームウェーブが目指しているのは、この『全日本クラブ野球選手権大会』を制しクラブ日本一になること。
今年最後の”全国への道”
そして今回の全日本クラブ選手権一次(南九州地区)予選が、前述した通り今年最後の”全国へつながる”予選なのである。
常に全国を狙っているチームとしては、突破しないわけにいかない予選なのだ。
昨年9月に新体制となり再出発した鹿児島ドリームウェーブだが、最初の全国への道である都市対抗一次予選(4月22日~24日)は無念の結果となった。
この大会に関しては、以下の3記事に詳しい。
都市対抗は苦杯を呑んだが、今回はクラブチームだけの大会。
初日にダブルヘッダーを両方勝ち、第一代表を決めて日曜日はオフにする気で臨んだはず。
盛り上がるスタンドとは裏腹に
初戦当日、鹿児島開催ということもあって、湯之元球場の三塁側スタンドには応援の方々がたくさんお越しくださった!
選手の所属企業の皆さまが声を掛け合い、応援に来てくださったというのだ。各企業ののぼりも立てられて華やか。
あぁ、こんな光景は久しぶりだ!なんてありがたい!!
しかしこの日、ドリームウェーブの選手たちは落ち着かずにいた。
なんと投手陣から二人も新型コロナ感染のため不参加だったのだ。
ただでさえギリギリのベンチメンバーが、より少なくて18人。
小園健斗 選手兼マネージャー[ケイアイシステム]は「総力戦っす」と呟いた。
普段ならばベンチ周りをうろついている広報兼なんちゃってマネージャーの私は、今回は場内アナウンスのため動けない。
まぁ、私が動けたとて試合に出られるわけではないから変わらないんだが。
初日ふたつ勝って第一代表を決め、日曜はのんびりオフにするぞという計画には、早くも暗雲が立ち込めた。
初戦 vs薩摩ライジング
初戦の対戦相手は同じ鹿児島市を本拠地とする薩摩ライジング。
都市対抗予選ではコールド勝ちをおさめているが、今回のチーム状況はかなり厳しい。油断は禁物。
先発は 佐伯賢佑 投手[ユー三―コーポレーション(株)]。
予定通りの先発なのか、それともいろいろあって急遽先発になったのか。そこは分からないが、まずまずの立ち上がりを見せた。
打っては初回1、2番連打のあと3番 榎並虹太 選手[(株)昴]のホームランで3点先制。
その後も相手のミスに乗じ、ダブルスチールなど足も絡めて攻める。
投げては3回からリリーフした村上月斗 投手[(株)ゼンケイ]が、10個のアウトのうち5つを三振で取るという好投。
6回裏の5番 吉田賢太 選手[城山ホテル鹿児島]のスリーランで10点目となり、6回コールド勝ちだった。
薩摩R | 0 0 0 | 0 0 0 | 0
鹿DW | 3 1 1 | 0 2 3x |10x (6回コールド)
第一代表決定戦 vs宮崎福祉医療カレッジ
初戦を勝ち抜きダブルヘッダーとなったこの日。
第一代表決定戦の対戦相手は、第一試合で宮崎灼熱フェニックスにコールド勝ちしている、宮崎福祉医療カレッジ。
同じ南九州地区。
私の記憶では、昨年4月にラグビー?というような点の取り合いをしてからずっと、このチームが鬼門のようになっている気がする。
何度も対戦し、毎回納得のいかないシーソーゲームを繰り広げているような気がする。
先発は左の 江上翔紀 投手[(株)昴]。最近安定感が増してきた。
4回までは四死球のランナーこそ出すものの後続を抑えてノーヒットピッチング。
しかし投手の踏ん張りを打線が援護しきれない。
4回にヒットとエラーでノーアウト満塁とするが、5番 吉田賢太 選手の犠牲フライになるはずの打球は、センターから矢のような返球。タッチアップでホームに滑り込んだ 山下馨矢 選手[ユー三―コーポレーション(株)]の俊足をもってしても余裕でアウト、ダブルプレーとなった。
吉田選手の打球も決して浅いフライではない。
あの場面であの返球は練習の賜物⁉いやちょっと運もあるでしょ!?
というようなプレー。
結局チャンスはここだけ。
9回に、主砲 上村大希 選手[ユー三―コーポレーション(株)]の意地の?ホームランで一矢報いたが時すでに遅し。
好投していた江上投手が5回につかまり4点献上。
この日2度目の登板となった 村上月斗 投手も、疲れがあったか制球が定まらず。
続く田中辰徳 投手[(株)リンクエージェント]も立ち上がりに2失点。
結局シーソーゲームにもならず、第一代表の座を逃すことになった。
鹿DW | 0 0 0 | 0 0 0 | 0 0 1 | 1
宮福医C | 0 0 0 | 0 4 2 | 0 0 X | 6x