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球団ヒストリー77.2014年全日本クラブ選手権
チーム状態
大エース竹山徹さんが選手兼監督としてチームを率いた2014年。
第85回都市対抗野球大会では1次予選を突破して沖縄での九州地区予選に進出した。初戦では超強豪三菱重工長崎に善戦したものの、敗者復活戦(第二代表トーナメント)で西部ガスに大敗を喫した。
この敗戦がチームに与えた影響は大きく、大会後すぐに「もう辞める」と明言した選手もいたほど。まだシーズン前半が終わっただけにも関わらず。
※シーズン中の退部は原則認めていない。
ほんの3か月ほど前、あれほどの一体感を見せたとは思えないほど、チームはまとまりを失っていた。
アメとムチ?
とはいえ次の大会は来る。
第39回全日本クラブ野球選手権大会九州地区予選。
ちなみに2014年のこの大会の正式名称は
『第9回九州クラブ野球選手権大会 兼
第39回全日本クラブ野球選手権大会九州地区予選 兼
第9回西日本クラブカップ大会九州地区予選』。
つまり3つの大会を兼ねている。
ここで優勝すれば、九州クラブ野球選手権大会優勝の栄誉を得、さらに全日本クラブもしくは西日本クラブカップの本戦に出場できる。
優勝すればさらに上位大会への出場が約束されるが、敗退した時点でこのシーズンが終わってしまう。
まるでアメとムチのような落差ある結果が待っていた。
※2024年現在、全日本クラブ野球選手権と九州クラブ野球選手権は別々に開催される。なお、全日本クラブ野球選手権は一次(南九州)予選と二次(九州地区)予選が、九州クラブ野球選手権は南九州予選が行われる。
カンフル剤
実はこの大会前、竹山監督が姿を見せなくなった。
2週間ほどのちのミーティングにはケロリと普通の顔で戻ってこられたそうだから大事ではなかったが、チーム内は少しざわついた。
選手たちにとっても心揺れる2か月だったが、きっと竹山監督はなおさらだったはず…監督不在の2週間、選手たちも様々に思いを馳せたようだ。
結果的にこれがカンフル剤となったのか、クラブ選手権予選には比較的いい状態で臨めたと聞く。
クラブ選手権の戦績
そして迎えたクラブ選手権九州地区予選。
九州各地から16チームが集まり、代表枠1つを争う。
鹿児島ドリームウェーブの初戦は、宮崎ゴールデンゴールズ。
スコアから読み解くに、打撃好調だった鹿児島ドリームウェーブ。相手投手の乱れもあり、9-2の7回コールド勝ちをおさめた。
宮崎GG 002|000|0 |2
鹿児島DW 100|134|X |9x (7回コールド)
2戦目は沖縄のビッグ開発ベースボールクラブ。
「声より目のプレッシャーがこわい。」
当時のマネージャーさんが書かれたであろうこの試合のスコアには、こんなメモがあった。
ほかの試合を見るとこの欄には「7回コールド」や「風強し」などの記載があるので、よっぽど印象が強かったのだろう。
案の定というか、試合は完封負け。
先発は監督兼任の竹山投手。立ち上がりを打たれ3点を失う。
2回以降は抑えたものの、味方の援護がなかった。
鹿児島DW 0 0 0|000|0 0 0 |0
ビッグ開発 3 0 0|000|0 0 0 |0
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この敗戦により、2014年のシーズンが幕を閉じた。
まだ、8月初旬だった。
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