お昼寝を堂々と出来る幸せを噛みしめる
私は子どもの頃から夜型だった。
どんなに昼間に動いて身体を疲れさせても、夜になると目が冴えて直ぐには眠れない。
だから学校生活は辛かった、昼間に睡魔が襲って来る、どうしても抗えない!特に思春期の頃は、授業で先生の話が子守唄でしかなく、教科書に突っ伏して、よだれを滴し爆睡していたものだ。
社会人になり、初めて勤めた夕食宅配の会社では、フロアに柱があり、その柱にちょうど隠れられるように少し席を移動させて、上司の目を盗み、デスクワークをしている振りをして、居眠りをするという荒業を毎回やらかしていた。
そんな私だからか、その会社を「辞めます」と上司に告げた時、その上司は、ホッとした表情でさっさと手続きをしてくれて、スムーズに辞める事になったのだ、ちょっとは残念がってくれよ!と心で突っ込み入れていたくらいだ。
私は乗り物に乗ると途端に睡魔がやって来る、就職の為に運転免許が必要で、取得したのだが、勤め先に車で行く事になり、父が心配で初日は助手席に乗ってついて来てくれた。
渋滞に巻き込まれたその時、私は居眠りをしてしまっていたらしい、父の「ワ~ぶつかる!!」という声で目を覚まし、慌ててブレーキを踏んだ、そして父から車の運転は禁止されてしまったのだった。
運転していても寝るのだから、助手席なら尚更寝るに決まっている!勤めていた会社では、直ぐに爆睡する私は社員の人達の中では有名だった。
通勤電車でも爆睡していて、終点の駅を通り越し、車庫入りして、車掌さんに揺り起こされた事もある。
私は会社勤めが合っていないのを痛感しているのである。
とにかく夜になると生き生きしてくる、これはどうしようもない、だから専業主婦はやっぱり私の天職だと言えるのだ。
でも元夫と離婚するまでは、私は自分を許せなかった、どうして夜に眠れず、昼間に異様に睡魔に襲われるのか?私ってダメな人間だ!母親失格だと自分を責め続けて来た。
うとうと居眠りをしては、自分を叱り、ちゃんと主婦の仕事とルーティンをこなさなければ!と無理矢理身体を動かして頑張っていた。
そんな私を許してあげよう、離婚してやっと私は自分の生活パターンを確立出来た。
誰に遠慮することなく眠くなったら横になり眠る、私の場合15分でパッと目が覚める。
頭はスッキリして、やる気が出てくる、たった15分のお昼寝を以前は愚かな自分だと、ダメ出ししていたなんて余りにも私可哀想過ぎる。
人にはそれぞれ向き不向きがあり、生活パターンも個性があるのだと思う。
これからの時代は個人の性質に合った暮らしをしても許されると信じている。
お昼寝をして体力を回復し、自分の能力を最大限に活かせるパワーが漲って来る。
だから私にとってお昼寝は絶対必要なのである。
今日もお昼寝出来て幸せだったなあと噛みしめている。