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三世代に渡る負の連鎖を絶ちきる時



幼少の頃、私の母はよく話してくれた、どれ程苦労して生きて来たかを。

私の母方の祖母は私と弟を無償の愛で可愛がってくれた、毎年お正月と、お盆に2泊ぐらいで祖母の家に遊びに行く、それだけが楽しみだった。

祖母は年金の大半を使って孫の為にご馳走を用意して、待っていてくれた、いつもニコニコして愚痴を言わず、大袈裟に何でも誉めて喜んでくれる、生き仏のような人だった。

でも祖母は本当は苦労の連続で、婿養子の夫が精神病になり、父親に離婚させられ、その父親も間もなく事故で亡くなり、女手で農業を営み、男社会なので差別を受けながら、3人の子どもを育てて来た。

だから長女である母も、学校から帰ったら、すぐに田んぼに行き、祖母の手伝いをして、家事は母が全般担当して、勉強は寝る間を惜しんでしていたそうだ。

母の話の締めくくりは必ず「うちの家系は女が苦労するように決まっている、何か因縁があるのかも知れん」だった。

私は潜在意識に深く、私も女だから苦労するに決まっていると刷り込んでしまった可能性がある。

そんな因縁のことはすっかり忘れて社会人になり、結婚を夢見るお年頃を迎えて、結局選んだのはかなり年上の離婚歴のある元夫だった。

そして以前ブログにも書いたように沢山の試練を味わうことになった、でも今思うと私はわざと苦労する方を選んでいる気がしている。

それは母が話してくれた苦労話により、苦労することが親孝行だと勘違いしているのではないのか?つまり、女が苦労する家系を継続していく必要があると真面目な私は守っていたということなのだ。

やっと目が覚めた今の私は、この深く刻まれた負の思い込みを終わらせる時が来た!と感じている。

今まで、母より幸せになってはいけない!母が可哀想だと遠慮していた、お金も母から援助してもらい、申し訳ない!と惨めに謝る娘である方が母は喜んでいると勝手に思い込んでいた気がする。

自分より不幸であって欲しい!と願う母親なんているはずはない!娘の幸せを心から願うはずなのに。

この屈折した思い込みにやっと気づけたので、もう三世代に渡る負の連鎖を絶ち切れる!と信じている。

私の娘には、苦労話はしていない、元夫のエピソードも笑い話に変えて面白く話すようにしてきた。

娘は自分の意志をしっかり持ち、自分の機嫌は自分でとれる、そして愛情深くいざというときの行動力もある、だから私は全く心配していないのだ。

娘の人生は輝くものになっていく、そして私もやり直すことは可能だから、これからどんどん上昇していく、ここまで命のバトンを繋いでくれたご先祖様に感謝して、新たな一歩を踏み出そう!

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