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その企画は、あなたの近くにいる人を幸せにできるか?
企画メシ、いつの間にか最終回直前まで来てしまった。前回は「文化の企画」と題し、ゲストとしてヘラルボニーの松田崇弥さんがご登壇。
松田さんのこれまでとこれからが垣間見えるお話。自分の今も重ねながら、食い入るように聞いていた。
やさしい語り口の中に、本質を突く視点とことば。講義の内容も振り返りながら、忘れたくないことをここに残しておきたい。
振り幅のある企画を
松田さんの「企画は魔法」ということば。
それは、企画の力を信じて進んできた松田さんが発するからこそ、説得力のあるものになっていた。
ことばばかりの理想でも、楽観でもない。そのことばは、覚悟と希望に満ちていた。
もちろん振り幅が企画のすべてじゃない。今あるものをちょっとずつよくする視線ももっともっと世の中に必要だと思う。
でも私は企画者として、振り幅のある企画を目指したい。
松田さんは、障がいをもったお兄さんと行きづらかった場所にあえてヘラルボニーがある状況をつくっているとおっしゃっていた。
過ごしてきた環境で感じた違和感から、あえて振り幅のある場所へとジャンプしていく。
相当な覚悟がいることだと思う。今回の企画で、わたしはその覚悟があったのだろうか。
自分のリアルな実感と当事者のリアルな感情に
ちゃんと向き合ったかと問い続ける。
今回の課題フィードバックを通じて、ネガティブなものをポジティブに変えることだけが振り幅ではないと気がついた。
「障害者」ということばをどのように変えていくか。
ことばをポジティブに変換していくことが必ずしも正解ではなく、ことばの持つネガティブな印象をフラットにしていくことや無効化していくのも大事な視点。
そのことばで呼ばれる人たちは、
そのことばを見た人たちは、
そのことばを発する人たちは、
どのような感情になるのか。
改めて大事な視点を学んだと思う。
私自身も自分の環境で感じているモヤモヤを出発点に勇気をもって、配慮をもって、飛び込める人でありたい。
不遇でチャンスが回ってこないときこそ、チャンス
改めて注目されていない時間をどう過ごすかがとても大切だと感じた。
自分の才能も、まわりの才能も埋もれている時間。
実はまだ才能が発掘されていないだけで、自分と同じ意思やエネルギーを持って組める人がどこかにきっといる。
そんな人と一緒に熱くなれるのもこの時期ならではのチャンスなのかもしれない。
実験をする時間と余力。それも今だからこそ与えられている権利だと捉えてみる。
チャンスがない時期もチャンス。そう考えてみると、一つ一つの「やりたい」に対して向き合い方が変わる。
「やりたい」人と、ただ「やりたい」からやる。なんて贅沢な時間なんだろう。
今だからこそ、こういう時間を大切にしていきたい。
その企画は、あなたの近くにいる人を幸せにできるか?
企画者の側に立ってしまうと、つい「多くの人の感情を動かすか」という視点が強くなっていく。
すると不思議なことに、どんどん「自分のための企画」になっていく。
そんなときこそ、自分にとっての大切な人を思い浮かべてみる。
あの人は、この企画で救われるだろうか?
あの人は、この企画で笑顔になるだろうか?
あの人は、この企画でちょっとでも考えが変わるだろうか?
企画にはどこまでいっても、
その想像力が必要なんだと思う。
松田さんは、講義の中で、一番この事業に共感してほしい人、家族を軸に企画していると語ってくださった。
そのあたたかな視線が、ヘラルボニーの今をつくっている。
私はどうだろうか?自信をもって、できていると言えるだろうか。
何度も何度もこのnoteを読み返して、何度も何度も自分に問い直したい。