別れた
恋人と別れた。
「最近君は愚痴や泣き言ばかりで俺はイライラするから、一人でいた方が楽しいと思えてきた。」
と彼はメールで言った。
突然投げられた手榴弾は
私の陣地に入った途端大爆発を起こした。
あれ?あなた私の味方じゃなかったの??
なんで突然こんな酷い攻撃してきたの???
そう思ったことも自覚する前に
「じゃあ別れようか」と私は返した。
それしか頭に浮かばなかった。
ああ私を嫌いになったんですかそうですか別れたいんですねでは別れましょう、と思ったのだ。
数えきれないほどの文句も自省の念も口にせず(いやちょっとだけ文句は言った)、じゃあこれからは友達に戻ろうねと明るく言って、終わった。
あっけないと思った。
日が経ち冷静になるほど、ちゃんと話し合いをすれば解決できたことだと思った。
お互いの本音を吐露し、冷静に歩み寄る。
それだけで結果はだいぶ違うものになっていたのではないか。
あっけない。
こんなに簡単に切れてしまうのか。
どちらかが浮気したわけでも裏切り行為をしたわけでもないのに。
悲劇のヒロインを気取るほど、彼との恋愛はドラマチックではなかった。恋というより兄弟のような感覚だった。
彼への不満は山ほど浮かんだが、誰と付き合おうとラブラブなのは最初だけでいつか多くの不満が生まれるだろう。
また新しい出会いがいつかあるかもしれないが、また同じことの繰り返しなんだろうな。
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