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糞害に憤慨?

ベランダに置いてあるメダカ鉢の周囲に糞が落ちていた。鳥の糞。最初は見て見ぬふりをしていたのだが、日に日に数が増えていく。量も増えていく。そして不快感も増長。わずかであるかもしれないが、明らかにこれは糞害だ!私の糞害による憤慨が始まった。

周囲をモップで掃除して、鉢の上に使わなくなったCDを吊るしてみる。いいぞ、いいぞ、なんだか効き目がありそうだ。鳥はCDが反射する光にビクッとするか?それともキラキラ光る謎の物体に近づいてこないか?彼らにはこれは何と見える?レーザービーム?それとも危険な罠?

と思ったが空しく敗退。効果なし。糞は相変わらず鉢の周囲を囲むばかり。

気合を入れなおしてDIYへ行き「カラスもどき」をゲット。黒くてカラスの顔が書いてある布。つまり「なんちゃってカラス」を手に、いざ出陣。威力を発揮しておくれよ「なんちゃってカラス」くん。

だめだ。効かない。「なんちゃってカラス」は、やっぱりなんちゃってだったの?鳥にはこのカラスはカラスと映ったのか?黒いぼろきれ布がばれたのか?「わかってますよー、偽カラス」と言ってた?とにかく、糞が増える一方だ。

そんな時、私は目撃した。鳥が美味しそうに水を飲んでいる姿を。口ばしを水面に走らせて、上を向いて喉を震わせている。水を飲みこむとき、少しうっとりとした瞬きをして。なんとかわいい仕草。おいしい?いま、笑った?うれしい?喉が渇いていたの?あちこちで木の実とか食べてむせちゃった?いいよ いいよ、水、飲みなよ・・・・

あれ?憤慨は?糞害は?私、やさしさに変換した?

そうだよそうだよ。糞は掃除すればいいじゃん。それに、君たちが水を飲みにくるのは、この時期だけでしょ?冬のこのひと時だけ。木の実がなくなれば来なくなるんだよ。

じゃあ、これは冬の風物詩。私の冬の光景。私の冬の仕事。私の冬の糞害。

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