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おっぱい と 霊


マンションのエレベーター。下がっている途中、あるフロアで突然止まり、ドアがスーーーと開いた。誰もいない。

なにやら気配だけがスーーーと入ってきた。気配?空気?風?霊?よく分からないけど、何かがすーーーと入ってきて・・・

その時、横にいた人が叫んだ。

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

なんですか?それ?と尋ねると

「お化けは下ネタが嫌いなんですよ」

ほんと?ほんと?

そもそも、おっぱいって下ネタ?よくわからないけど・・・

そういえば先日、亡くなった父が夜中に廊下を歩いている夢をみた。3年前に逝った父が、異様だけどとてもリアルに歩いていた。苦しそうな顔でも辛そうな顔でもない。

そして夢の中の記憶に言葉が残った。

「肯定されなくても 良い。 否定されなければ 良い。」

あれは父の霊の言葉だったのか?よく分からないけど・・・

父はたくさんの人に愛されて、敵を作らなかった人だから。言い忘れた言葉だったのかもしれない。告げ忘れた台詞だったのかもしれない。

存在残し、言い残しは意外とあるのかも。

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