【娘23歳の誕生日】私のもとに生まれてくれた我が子へ
今日、娘が23歳の誕生日を迎えました。
8月9日。長崎に原爆が落とされた日。たくさんの命のために祈る祈りの日。
そして、その日に生まれた娘は平和の申し子、祈りの子。
私たち家族はこの祈りの子とともに、たくさんの笑顔を祈る日々を23年も送ってきたんだなぁ、と思うととっても感慨深いです。
聞いたこともない病気の娘を授かり、覚悟も何にもないまま数年先の想像すらできない生活を始めることになり、いろんなことを諦めたり捨てたりもして決して平坦な道ではなかったけれど、望んでも得られなかった素晴らしい宝物をいっぱいいただいた23年でした。
障害を持った子を授かるとよく『育てられると思ったからあなたに授けたんだよ』とか、『障害は個性』『障害は才能』『純粋な人たち』って、いいことのように言われたりします。
私はよほど他人事感を醸し出している気分の悪い場合を除いて、少なくとも私を思いやってくれているのだろうと思うときは笑顔で聞くようにしていますが…実はこの言葉、安易に言われたくない人もいるようです。
ま、現実はそんな甘い言葉で片付きませんからね。
この子達との生活は最初こそ戸惑うけれども、自分たちの中だけで完結するならほぼ何にも困らないくらいにはなります。親ですから。自分の子ですから。
ただ、この子たちと一緒の生活をしつつ社会の中で生きていこうと思うといろんな場面で関わる方に理解をしていただく必要があるのですが、少数派ですから、想像していただいてわかっていただくことって本当に大変でした。
この子を授かったことが大変なんじゃなくて、この子は、そして一緒に生きる私たちは、この世では少し努力がいるなぁとは思いました。
でもそのおかげで身につけようとした力は、この競技のオリンピック選手になら頑張ればなれるかもしれないというようなありがたい力でした。
言葉のない子が何を表現しようと思っているのかを察するために、アンテナを立て、耳を鍛え、目を凝らし、手を添え、心を傾けて丁寧に丁寧に生きる術。
自身の価値観だけにとらわれず、【もしかしたらこの表現の後ろには私の察することのできない何か大きな理由があるかもしれない】と思える想像力。
そしてそれを、知らない方々にどう伝えればより多くの方に伝わるかということを模索し続ける力。
私は、さまざまな【ものの見え方】を知り、感情の起伏を味わい、わかってあげられない切なさや自身の限界を嫌というほど知る事になりました。
そしてそれは、私に欠けていたものばかりだったのです。
そうして生きた23年のおかげで、子育てだけじゃなく、看護師や福祉職である職業人としての私にとっても大変ありがたいものの見方ができるようになってきたと思います。
実のところ、他の親御さまのことはよくわかりません。愛情深く、頑張って努力されて、尊敬に値するパパさんママさんは沢山おられます。
神様はそんな親御さんのところを選んで病気のお子さんを授けることもあるのかもしれません。
でも、私についてのことなら、今、はっきり言えます。
神様は私に、【あなたなら育てられる】と思って娘を授けたんじゃない、【あなたに足りないものを教えてあげるから学んで共に幸せになってごらんなさい】と言って娘を遣わしてくださったんだと。
そう思ってみると、息子もそういう子でした。
息子もなかなか個性的な子で、私にないものを気づかせてくれるために生まれてきてくれた子だったんです。
そして今、私は夫と・授かった子たちと共に、この世で一番の幸せ者になれるよう笑顔を祈って生きています。この子たちの幸せな未来を心から願って生きています。
私に豊かな人生をもたらしてくれた祈りの子。生まれてくれてありがとう。
23歳のお誕生日おめでとう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
地域の保健室をしつつフリーランスとしてお仕事している笑顔が大好きな なつまま が、重度障害であるアンジェルマン症候群のキュートな娘との豊かな生活と、医療や福祉について思うこと、日々の小さな気づき・感動などを綴っております。
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