27歳の若人の平和への祈り
どうして戦争なんてしてしまうんでしょう。
全人類の敵であるウイルス相手の闘いならわかりますが、言葉も通じる隣国の人との闘いなんて。
多くの国が核兵器を保有するようになり、これらが壊すのはもはや地球規模、地球そのものなのでしょうから、持っているだけで決して使うことのできない兵器であり、ひどい戦争なんてもう起こせないと、私は信じていたかったのです。
まさか戦争なんて。
そしていつの世も、一番の犠牲者は罪もない民衆。人々。
はむかいもしない高齢者や小さな子どもが命を脅かされています。
ウクライナだけでなくロシアにだって闘いたくない兵士がいます。
誰も望んでいないはずです。
そんな今の世界情勢なんて知る由もない頃に、我が息子のシャンソンコンテストの曲目が決まりました。
今年も次世代シャンソン歌手発掘コンテストの本選に出演させていただきます。
去年の、意気揚々とした若者の希望の歌【青春の旅立ち】とは真反対の反戦歌であり、心を引き千切られるような痛みと叫びの歌です。
彼は高校の頃から国際交流に興味を持ち、語学を学び、日本語教育を学び、ミャンマー、中国、韓国、ロシアはじめ各国の人々ととても仲良く交流してきました。
彼の書棚には、一体何カ国の言葉を学ぶつもりなの?というほど沢山の語学の本が並んでいます。
そんな彼は、戦争や民主主義への弾圧を憂いている友達と親しく交流しています。
戦争や弾圧を全く他人事とは思っていない稀有な27歳の若者でしょう。
その彼が表現する心の叫び、そして平和への祈りの歌。
今年も4月に東京国際フォーラム・ホールCで歌わせていただきます。
今年こそは私も聴きに行きたいと思っています。
彼の祈りが一人でも多くの人に届く歌となりますように。
世界のどこにも、命を脅かされる恐怖や理不尽な憎しみを向けられる苦しみに喘ぐ人々がいないことを、そして、一人でも多くの人が笑顔になれますようにと、心から祈ります。